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水野仁輔『幻の黒船カレーを追え』小学館2017(kindle版)

これは幻の黒船カレーを追った、旅行記である。 追うのだから、物語の駆動は「見つかったか」「見つからなかったか」の試行錯誤の積み重ねだ。ミステリーで、「誰が殺したのか」「なぜ殺したのか」を軸に物語を駆動させるのと同じである。 これはしかし、ヘ…

オースン・スコット・カード『エンダーのゲーム』新訳版 ハヤカワ文庫SF

エンダーは、果たして幸せになったのだろうか。 エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者: オースン・スコット・カード,田中一江 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2013/11/08 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログ (22件) を見る…

りょかち『インカメ越しのネット世界』幻冬舎Plus+ 2017

エモい(褒め言葉) http://logmi.jp/216705 インカメ越しのネット世界 (幻冬舎plus+) 作者: りょかち 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2017/05/26 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る これが、マーケット的に正しい分析なのかどうかはわから…

新潮社『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ』

快作いや、怪作か。 普段触れることのない、鳥類学者の知られざる日常を軽妙な文体で語りあげる。 鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。 作者: 川上和人 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/05/12 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る …

5K Retinaの威力をkindleで知る

撤回する。 雑誌を幾度かkindle for macで試し読みをして、やはり向いていないと思っていた。 そう判断していた時のiMacは1080ではあるもののretinaではない。大きさも21インチ。 今は27インチで5Kだ。 読める。読めるぞ。おしゃれ雑誌の小さい文字が。(pps…

質問力と翻訳力

言葉を、わかりやすくまとめる翻訳力が大事だなとおもった話。 logmi.jp 対談形式なので、断定調で語る結論的なものはないから、自分の勝手解釈で考えていくが。 1日の終わりに「チェックアウト」を設けるのが大事 「チェックアウト」ってなぜ必要? では、…

伊賀泰代『生産性』ダイヤモンド社2016

教科書的なまとめとして、よくまとまっている。人事教育という視点では、さすがに経験者だと思う。 生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの 作者: 伊賀泰代 出版社/メーカー: ダイヤモンド社 発売日: 2016/11/26 メディア: 単行本(ソフトカバー…

海野つなみ『逃げるは恥だが役に立つ』テレビドラマ版も合わせて

ガッキーがかわいいだけのドラマと一部言われているのは知っている。 ガッキーはたしかにかわいい。 が、その絶妙なコメディエンヌぶりと、相方の星野源のコメディアンぶりに隠されて、けっこうディープな話をしている。 原作もまだ完結していないが、読みま…

新井素子『……絶句』1983年早川書房(2010新装版)

新井素子作品の中でいちばん好きな作品。 2010年新装版を底本にしたKindle版が出ていたので、『星へ行く船』の余波で購入。 …絶句〈上〉 (ハヤカワ文庫JA) 作者: 新井素子,coco 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2010/09/09 メディア: 文庫 購入: 6人 クリ…

新井素子『星へ行く船』『通りすがりのレイディ』出版芸術社2016

再販です。 星へ行く船シリーズ1星へ行く船 作者: 新井素子 出版社/メーカー: 出版芸術社 発売日: 2016/09/16 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (6件) を見る 星へ行く船シリーズ2通りすがりのレイディ 作者: 新井素子 出版社/メーカ…

世界問答@プラネテス&鋼の錬金術師

世界問答はわたしの造語だ。自分の深淵にあるものを、自分より高次の何かと禅問答をすることをいう。 プラネテスだと猫と、鋼の錬金術師だと真理くんと、世界問答がある。 プラネテスをリアルタイムでは追っていなかったのでどれくらいかはわからないが、ど…

幸村誠『プラネテス』1999−2004/講談社

ん、同著者なのに『ヴィンランド・サガ』とはえらくちがうな、どちらかというと星野之宣っぽいとおもっていたら、内容はヴィンランドサーガに続くものがあるような感じがした。 宇宙の塵(デブリ)拾いのお話。 プラネテス全4巻 完結セット (モーニングKC) …

ゆうきまさみ『機動警察パトレイバー』(1988−94)

なぜかまともに読んだことがなかったのだが、きちんとよむとやっぱり面白い。 [まとめ買い] 機動警察パトレイバー(少年サンデーコミックス) 作者: ゆうきまさみ メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る やあ、後藤さんの名言はいろいろ引用されて…

『ネオ寄生獣』講談社2016

萩尾望都がすごいということを思い知った。 ネオ寄生獣 (アフタヌーンコミックス) 作者: 岩明均,萩尾望都,太田モアレ,竹谷隆之,韮沢靖,真島ヒロ,PEACH‐PIT,熊倉隆敏,皆川亮二,植芝理一,遠藤浩輝,瀧波ユカリ,平本アキラ 出版社/メーカー: 講談社 発売…

うめ『スティーブズ』5巻

こうやって読むと、スティーブ・ジョブズは、非常に魅力的なキャラクターだ。 元社員の話とか読むと、ただのクソ野郎にしかみえないときもあるのだが、このコミックで読むと「いやん、かっこいい王子様!」的な書き方で、暴君イケメンに翻弄されるヒロインと…

柳沼行『ふたつのスピカ』コミックフラッパー(全16巻)

宇宙飛行士になるための国立東京宇宙学校に通う5人の学生が、それぞれにもつあらかじめ失われたもの、それを真正面から受け入れて、前に歩み出す群像劇。 温かい嗚咽してしまった描写がいくつかあった。それだけこころのやらかいところに触れた上で、上を向…

佐々木忠次『闘うバレエ』文春文庫

東京バレエ団創始者の佐々木忠次の自伝 表紙はギエム。 闘うバレエ―素顔のスターとカンパニーの物語 (文春文庫) 作者: 佐々木忠次 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2009/05/08 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 10回 この商品を含むブログ (13件) を見…

月刊アフタヌーン 2016年7月号:今回の掘り出し物:『コール』(こまねずみ)

四季賞春特別賞の『コール』がいい。さりげない伏線も、リアリティも、人物の大小の構図も。もうちょっと破綻しててもいいくらいの完成度。ちょっと詰め込みすぎた感があるくらいか。短編上手だと、逆に長編がどうなるか想像しづらい場合があるが、次回作楽…

『重版出来』TBSドラマ第7話/原作漫画

「concession speech」というのがある。アメリカの大統領選などでの「スピーチ」であるというと勝利宣言のようだが、その逆で、敗北宣言だ。敗北宣言をきちんと言える人間を、ぼくは信頼する。 この重版出来第7話は、そういう物語だ。 www.tbs.co.jp 沼田さ…

岩明均『ヒストリエ』(1-9巻)

紀元前4世紀のマケドニアを舞台に、実在したエウメネスを主人公にした歴史漫画。 この時代のことはまったくといっていいほど知らないので、ワクワクしながら読んだ。 [まとめ買い] ヒストリエ(アフタヌーンコミックス) 作者: 岩明均 メディア: Kindle版 …

桜井画門『亜人』8巻

「デタラメ人間の万国ビックリショー」の新パターンはこれですか。(褒めています) 佐藤のアクションシーンが斬新! 亜人(8) (アフタヌーンコミックス) 作者: 桜井画門 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/05/06 メディア: Kindle版 この商品を含むブ…

逢坂八代『瑠璃宮夢幻古物店』

アンティークなものが、呪具として、買ったひとに良かったり悪かったりな影響を与える。それを販売する古物商瑠璃宮を中心とした物語。まだ完結おらず、現在4巻まででている。 波津彬子『雨柳堂夢咄』や川原由美子『観用少女』がお好きなら、お気に召すかも…

kindleで雑誌を買って、kindle for Macで閲覧してみた感想

ゴールデンウイークのセールで、雑誌99円というのをやっていたので、お試しで買ってみた。あたりまえながら、現在の号よりも前のものを安価に提供というもの。 確認対象はこちら。 メンズクラブ 2016年 05月号 [雑誌] 作者: ハースト婦人画報社 出版社/メー…

三部けい『僕だけがいない街』(8巻/完結)

コミック版の完結。アニメ版とは異なる。個人的にはコミック版の方が好き。 僕だけがいない街(8)<僕だけがいない街> (角川コミックス・エース) 作者: 三部けい 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店 発売日: 2016/04/27 メディア: Kindle版 この商品を含む…

雨隠ギド『甘々と稲妻』1−6巻(連載継続中)/講談社

丁寧。 妻を亡くしたシングルファーザーの高校教師とその娘が、その学校の女子高校生に料理を習うお話。 とだけ書くと、高校教師ものの恋愛なのかとか、料理の作り方コミックエッセイ的なものなのかとか、いろいろ妄想が湧くかもしれませんが、ちょっと待っ…

東畑開人『野の医者は笑う』誠信書房2015

ハードボイルド室町時代の著者の高野さんのツイッターで面白かったという感想を読み、購入。 久しぶりに原稿を書くつもりが、東畑開人『野の医者は笑う 心の治療とは何か?』(誠信書房)を読み始めたらどうにも止まらず、一気読みしてしまった。今年読んだ…

Kindle Oasis が発売されたが、そそらない。

ウワサのあいつが発売された。新世代Kindleである。 www.amazon.co.jp AmazonはKindleをどういう製品として位置付けようとしているのか、わたしにはよくわからなくなってきている。 現行のKindleに対する不満 以下のような不満をわたしはもっていて、Kindle …

羽海野チカ『三月のライオン』

海の地下って、どれだけネガティブなところまで地球を掘り進んでいくのだろう。 そして地上に出て、ふっくらした厚い食パンに一生懸命探した四葉のクローバーとたぶんちょっとザラメっぽくなっているハチミツをつけて、愛だ恋だという意味ではなく好きな相手…

児玉哲彦『人工知能は私たちを滅ぼすのか』ダイヤモンド社2016

人工知能について歴史を踏まえて俯瞰するのによい作品。 キリスト教的なものを補助線としてストーリー展開をするので、オカルティックに感じる向きもあるかもしれない。そこは筆者も自覚があるようなので、暴走しないように冷静に抑えた感じになっている。た…

落合陽一『魔法の世紀』PLANETS/2015

たまにこういう本を読まないとダメだなあ、と感じた。 学者、アーティストの視座からの展望なので、日頃いるビジネスレベルよりも遠いところを見ているから、とても面白い。 魔法の世紀 作者: 落合陽一 出版社/メーカー: PLANETS 発売日: 2015/11/30 メディ…