K-BALLET COMPANY『白鳥の湖』in Cinema
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2015年のK-Balletの『白鳥の湖』公演を映像化した"in cinema"。
今回は、Ballet Gentsの舞台挨拶がある初回上映をみにいった。
内容などの感想編
Gentsの立ち姿とマイム解説
ballet gentsについては以下参照いただくとして。
マイムの解説を生でしてもらったのは、とても嬉しい。マイムの意味は類推で済ますほかなかった。正誤もわからないし、それを覚えておけるほど、高い頻度で観劇できているわけもないので。
ソフト化の際は、是非特典映像として記録願う。
立ち姿はとても美しく、自分でも姿勢に気をつけたいと、背筋が物理的に伸びるようでした。にしても、みんな若いな。頑張って世界に羽ばたいて欲しい。
そもそものストーリー
姫とビッチ、どちらが好み? という話としても考えられる。前者が白鳥オデット、後者が黒鳥オディールなのだが。だいたい一人二役のキャラ正反対。これで人格が分裂する話は、ナタリーポートマン主演の「ブラックスワン」をご覧あれ。
僕は昔は白鳥が好きで、ビッチ死ね、人の幸せを壊すな、キー! と思っていたのだが。
いまは大逆転で王子の心をゲットでグランフェッテを行う黒鳥嫌いじゃない。
ゲッチュな後のやったぜスマイルの祥子さんステキ。
あとは、ロッドバルトの立ち位置かな。なぜ彼はこういうことをするのか、そしてしても大丈夫な位置にいるのか、なんか考えてしまう。
悪魔とかフクロウとかいわれるけど、んー、なんなんだろうか。いろいろ調べても決定版がないみたい。スチュアート・キャシディだけ日本人じゃなくて、ごつい。ゴツさは好み。みんな手足長くて華奢だから、人間じゃなく悪魔というのが誰にでもわかってよいかもしれない。まあ、ポリティカリーにコレクトかどうかわからないけど。
舞台美術はとても歴史が浅いバレエ団とはおもえない、重厚なもので好みです。
あまり前提知識を必要としないわかりやすいので、バレエをみたことがないひとにもオススメです。
ここからちょっと別観点感想。
技術編
映像
もっとfps が欲しい。群舞ではコマ落ちがあったほうが面白い効果と思ったが、主役については60fpsでぬるぬる動くのをみたい。
被写界深度は深めで、パンフォーカス気味。舞台を見ているという意味では問題ないが、もう少し浅くして撮影者の主観が入るものがあっても面白いかも。
解像度は4Kだけど、8Kで撮ったものを4Kにダウンコンバートしているのかどうかはわからなかった。最近の作り方からするとそうだとはおもうんだけど。
スタッフロールに東通とかいてあったので、たぶん機材はソニーの業務機材。
音響
生オケかテープか。
バレエ劇場かオケ劇場か。
このあたりが、バレエ公演をみにいくときのひとつのトレードオフ。
音響的には生オケのオケ劇場がいいに決まっているのだが、バレエを見るというなら、音響がちょっと劣るが見やすいバレエ劇場となる。オーケストラピットがない劇場もあるので、テープ公演も多い。悩ましい現実。
というのが日本の前提として、この "in cinema" ではどうだったか。
映画館でやっているので、音響も音質も卒なくまとまっていて、よかったですよ。満足。
音は当然ながらステレオ。5.1チャネルにして後ろや横から音を出す必要はないから当然ね。映画として公開するなら、チャレンジしてもらってもいいかなあ。
スターウォーズなど、4DXという全国どこでもスターツアーズみたいな試みがあるので、バレエもいろいろ新技術を使って演出で遊んでみるのもいいとおもうんだけど。