なんかおっかけみたいになっているが、また阿修羅像を見てしまった。
奈良に来てしまったら、お会いしないとしょうがないよね!
しかし、興福寺国宝館は耐震工事のため休館! しかしっ!
阿修羅天平乾漆群像展
仮講堂に、(個人的な理解では京都の東寺の立体曼荼羅のように)群像として展示されているのだ。前期が2017年3月15日から6月18日まで。後期が同年9月15日から11月19日まで。
真ん中に、阿弥陀如来像。
四隅に四天王(四天王は前期のみ展示)
阿弥陀さまの左右内側に左が帝釈天像、右が梵天像。左右外側に、左が金剛力士像(吽形)、右に同阿形。
阿弥陀さまの前に、中央に華原磬(かげんけい)。左右に龍燈鬼、天燈鬼(前期のみ)
左右前方に、十大弟子のうち現存する6体と、阿修羅を含む八部衆。
東金堂よりもゆったりと見ることができる。
正直、博物館とは異なり、柱の関係でどの位置からでも綺麗に見える、というものではないのだが、それがまた良い。
阿弥陀さまの真正面に窓があり、そこから光が入り込む。全体にはもちろん光は回らないのだが、そのぶん暗さの中で荘厳な美しさが浮かび上がる。「陰翳礼讃」というほどには暗くはないが。
阿修羅像は、2009年の東京国立博物館や同年の九州国立博物館での展示のように、主役としてたっているわけではない。あくまでも八部衆の一人としてご本尊である阿弥陀如来像を支える感じが良い。
暗い系の壁に、落ち着いた金の阿弥陀如来像と赤めの像が揃ったので、ちょっと背景に溶けるところを除けば、いくらでも見続けられる感じだった。
後で御朱印をいただいていたのだが、その時に9月の東京国立博物館の運慶展に10体くらい行くみたいなお話を聞いた。後期に出展がない四天王と華原磬、龍燈鬼、天燈鬼は東京にお越し願うのかもしれない。
中金堂は建築中。東金堂から撮影。「中金堂再建勧進所」が見えるが、御朱印はここでいただいた。右に見切れているテントが、仮講堂のチケット発売所。
ここで奈良国立博物館のなら仏像館で学んだ知識でレビューして見る。
興福寺仮講堂の展示をグループ分割すると
という感じになり、阿弥陀様一強である。
菩薩、明王もないというのは、ちょっと驚いた。
そして、後出しの衝撃の事実は、毘沙門天と多聞天が同じものを指すということ。不明を恥じるばかりである。
東金堂の薬師如来
この手の展示は、東金堂がお手の物。
本尊の薬師如来像、日光・月光菩薩像 (この三体セットは落ち着く)
四天王像と十二神将像
参拝するにあたって道が狭いのが玉に瑕。
十二神将があると、自分の干支の人はどこかなと探してしまいますね。
国宝の五重塔を始め、見るものがたくさんあるので、ゆるゆると散歩しながら(鹿と戯れながら)楽しむのが良いですね。
その他雑感
興福寺のホームページはこちら。右クリックはできませんが、画像など豊富に揃っているので、予習や復習にどうぞ。
しかしまあ、今回も日本人が半分で、外国人が半分くらいな感じでした。世界的な観光地になったんだなあという感じ。外国語対応は難しいかもしれないけれど、じっくり腰を据えて進めてほしいです。
(追記)
いつまで掲示されているかどうかわかりませんが、NHK日美旅で仏像たちの設置の様子が放送されたようです