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見たものと、読んだもの

「Unfinished」 建築展 @駐日スペイン大使館

なんかかっこいい建物があると思ったら、スペイン大使館だった。

その塀に無料の展示会があると書いてあったので入ったら、なかなか面白かった。

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スペインと日本の外交樹立関係150周年を記念する文化プログラムの一環として、「Unfinished」展が4月4日から一般公開されます。
スペイン人建築家のイニャキ・カルニセロとカルロス・キンタンスのキュレーションよるスペイン館の「Unfinished」は、ヴェネツィアビエンナーレ2016で金獅子賞を受賞しました。2008年以降は経済危機により、不動産ブームを機に始まった多くの建築工事や計画が未完成のままとなっています。この展覧会は、経済的、社会的、環境的変化に対して、建築が適応できる新しい方法を映し出しています。

スペイン大使館による概要

http://www.exteriores.gob.es/Embajadas/TOKIO/ja/Noticias/Paginas/Articulos/20180327_NOT02.aspx

 

まず、スペイン大使館、建物がかっこよかった。

廊下の抽象絵画もかっこよかった。

情熱の赤、と言っても朱色ではなく、ちょっと臙脂がかった渋い感じの赤。

直線を基調とし、水平と垂直にこだわった感じの建物。

ギャラリーとなっていた地下一階の空間は、地下一階とはいえ、天窓から自然光が燦々と降り注ぐ。

やぁ、ここはいいわ。

ここでスペインワインの講座とか、ブッフェとかあったらもちろんお金払って参加しますわ。

 

ギャラリーは先述の通り地下一階。

スロープを降りると、別に学芸員さんはいらっしゃらず、ただ、写真と設計図が並べてある。

それまで景気が良かったスペインが、2008年以降の経済危機により、作りかけのままの建物(だから unfinished) の写真が並べてある。

でもねえ、天然の石と、木の組み合わせがすごくかっこいいのが多かったんですよ。

2008年が経済危機の始まりだから、もう10年この状態なのかなと思うと、写真の状態も実はもっと雨ざらしでひどくなっているのかもしれないけれど。

完成されていれば美しかったであろう、起こり得た未来への図と、今の仕掛かり中のままの状態でかつこれからさらにダメになっていくだろうもの。

建物の九相詩絵巻的なものになってしまうのだろうか。

 

デザインのかっこいい建物が多いので、何とかまた景気が良くなって、かっこいい建築として復活して欲しいところだけど。

今年は、日本スペイン国交樹立150年だそうなので、色々なイベントが企画されているようなので、ちょっと注目していきたい。

ちなみに、プラド美術館展も、その一貫らしい。