cafe de nimben

見たものと、読んだもの

(dolce) wrap-up

長岡健先生
http://www.mi.sanno.ac.jp/top_menu/infom/nagaoka.html

「逆に、Cafeと正反対のものは何か? それは『組織』である」
組織にはルールがあり、Cafeにはルールがない。
以前はよく「コミュニティ」というものが語られた。
たしかに「組織」よりはルールはゆるい。しかし、それでもコミュニティにはルールは存在する。

Cafeの挑戦は、「ルール無しに参加者が主体的に動けるのか」というもの。
逆に、「ルール無しで動ける場」が一番Cafe的な物といえるのではないか。

という、簡潔で強いメッセージを発せられた。

「ルールなし」というところに対して、何をどこまで求めるのかについて、もっと言及があればうれしかったな、とおもいました。

PDCAサイクルに当てはめると、Pの最初期「なぜこれを実行したいのか」あるいはPの直前期「これをやってみたらおもしろそうじゃない?」を担当するのが「Cafe」ではないか、と私はおもっております。

このため、Cafeの得意とする物、不得意とする物を(ある程度)明確化することが大事なのではないかな、と。

中原先生

今回、上田信行氏を迎えておこない、イタリアンミールモデルを実際におこなった。イタリアンミールモデルで一番大事なのはアンティパストの部分。これはワークショップの仕掛けのデザインである。
各テーブルにひとを配置するのも、男女比や年齢構成をかんがえ、「だいたいこんな感じの話でもりあがるであろう」ということを意図し調整するという事前準備を、実はしている。
また、このホールに最初の段階で入ってきたひとはおわかりだろうが、実はフード、ドリンク、照明、バックグランドミュージックについては、かなり気を配って、現在の状態になるように変えてきた。

照明は、じつは蛍光灯の光が多く、「会社の会議室みたい」な感じだったのだが、蛍光灯を消し、白熱色のダウンライトに切り替えた。
これにより、照度をおとし、寒色系から暖色系にかえて、「ゆるい雰囲気」を設計し、リラックスするような雰囲気に適宜かえていっている。

この「仕掛けのデザイン」の話はとてもおもしろかった。
あとになって、ホストのみなさんが焦げ茶色のエプロンをしているのに気がついたり。Cafeだけにフリードリンク、フリーおやつになっていたり、と、なるべく「Cafeモード」という非日常的なリラックス空間を演出しようという意図がわかったりした。


上田先生

「イタリアンミールモデルの「どこで」、ルールのしたで動くモードから、ルールをはなれて動くモードになってきたのか、考えて書き残していってください」

これは、
1. アンティパストやプリモピアットの状態では場のホストである人間の話すルール通りに行動しようとしていたはずなのに
2. ワークショップが始まるとMCのいうことを聞かずに話し合いを続行したりなどなどしていくというルールからはみ出た行動をみんながとっていた
という、行動の振り返りをもとめられた、ということ。

私は「守破離」のステップだったのではないか、とおもい、そう書き残した。

アンティパスト:守
セコンドピアット(前):破
セコンドピアット(後):離

でもイタリアンミールモデルにとらわれずにいうならば、一方的に聞いているという行為よりもグループワークという主体的にうごける面白さに、MCのいうことをあんまり聞かなくなってしまった、ということだろうか。

それすらも、設計されているのだろうな、とおもうと一本とられた感がございますが。