cafe de nimben

見たものと、読んだもの

『戦場にかける橋』1957英米

サル・子猫・チンパンジー♪

最初は英国将校ニコルソン大佐が、捕虜になりながらも抵抗し、最後に勝利を勝ち取る話だという思い込みがあった。そんな単純な話ではなかった。

何に誇りを持つか、目的と手段は何か。様々なひとが様々に戦争という理不尽に対して対処する。そういう群像劇だった。

最初はそう見えたが、早川雪洲は、単純な悪役ではなかった。ひとに恥辱をあたえるが、もっとも恥に思っているのは彼自身だろう。
ニコルソンは目的と手段を間違えた、というのは簡単だが、他の選択肢はあったのだろうか?
そういう悲劇になりそうなところを救うのが、アメリカ人であるというのもひとつ面白いバランスだった。

プロジェクトは目的を達成するためにあるが、その目的を達成することが、自分の最終的に利益になるのか、考えさせられた。ほろにがの、大人のエンターテイメントだった。