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見たものと、読んだもの

乃至政彦『戦国の陣形』講談社現代新書

鶴翼の陣形と、魚鱗の陣形、本当はどんなの?

戦国の陣形 (講談社現代新書)

戦国の陣形 (講談社現代新書)

 

 

66。巻末に記された文献の数だ。思い込みからの脱洗脳のためには、これくらいの資料が必要。新書一冊にこんなに詰め込めるとはなんとも素晴らしい。
陣形について初めて目にしたのは、横山光輝三国志』。諸葛亮孔明が自在に陣形を操る。これは紀元前の話だから、それ以降の戦では当たり前のように使われていたと思いきや! それを資料を積み重ねて丹念に否定されていく快感。
甲陽軍鑑』の資料的価値が否定されていたのは過去の話とか、メッケル少佐が関ヶ原の陣形を見て即座に「西軍の勝ち」と言ったのは都市伝説ではないかとか、色々もう自分アップデート大変で、楽しかったですよ。