cafe de nimben

見たものと、読んだもの

「リニューアル記念 特別名品展 + 杉本博司「海景 – ATAMI」」@MOA美術館

ある意味これも初詣

www.moaart.or.jp

 

行き方

けっこうな上り坂なのでJR熱海駅からバスが楽ですね。170円でMOA美術館が終点。Suicaなどの電子マネーはつかえないので、小銭所持推奨。お泊まりして出かけるかたは、バス以外だとタクシー推奨です。坂をのぼるのがきついのと、歩道があんまりないので危ないんで。

バス停から長いエスカレータをのぼってたどり着くと、いつもの光景。眼下に熱海を見下ろすのは、晴れていたというのもあって、とても気持ちが良かったです。花粉も飛び始めでまだ少なかったのでなんとか屋外も耐えられましたw

建物にはいると

建物は3Fが入り口。展示物をみながら階下におりるかんじ。1Fにはレストランやショップもあります。

前回の印象もそんなに暗いという感じはありませんでしたが、今回は一枚光のベールを羽織った感じで、白くしかし白過ぎずという感じでした。常若的な。

展示物

さて、確かに展示環境は絶品でした。

環境

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大きな部屋の真ん中を黒壁が間仕切りしている。左右が低反射ガラスの展示。さすがにこの角度だと反射はみえます。展示品を正面から見ると、ガラスがあるのかないのかわからないという、ふつう言ったら盛っているでしょといわれかねないことが眼前で起きていました。間接照明で全体は暗めに、展示品は明るくスポットライト寸前くらいまで、というバランスだったので、見るのに迷いがなくてよかったです。動線の混乱もほとんどなし。

国宝 紅白梅図屏風/ 尾形光琳

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手前が暗くて展示物が明るいので、ひとが逆光で真っ黒になり、顔もわからないからいい感じ。サイズがわかるのもいい。

左から

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右から

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ガラスがあるとは思えないでしょ。

落ち着いた金箔の陰影礼賛的な重厚感がすてき。これ、明るくていろいろ見ることができるのはいいのだけれど、大きなお寺さんあたりで、夕暮れ時にみてみたいなあ。

聖徳太子立像

演出的におもしろいとおもったのがこれ。

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1320年、康俊による木造彩色の立像なのだが、天井からのLEDのひかりが頭部にあたり、後ろの白壁に神々しく影を落とす。

白衣観音

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1425年、吉山明兆による。神々しく、親しみがあり色っぽい。

阿弥陀三尊

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とくに阿弥陀如来のうしろの楽隊のみなさまが楽しそうでよかった。

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下から煽り気味で撮ると重厚感でますね。

その他

特別展の杉本博司もよかったです。熱海の海のモノクロ写真が、抽象画みたいで。

ひとも少なかったので、ゆっくり見て回って60−90分という感じ。これくらいだと飽きないからいいですね。ルーブルとかだと多すぎて途中で頭が白くなりそうだからw

リニューアルと同時にはいったレストランには心惹かれたのだけど、予約でいっぱいだった。現地でいきなりというよりも、余裕を持っておでかけください。