cafe de nimben

見たものと、読んだもの

山口つばさ『ブルーピリオド』月刊アフタヌーン連載中

最近のアフタヌーンの中でのお気に入りが、山口つばさ『ブルーピリオド』だ。

afternoon.moae.jp

 

ある種、鉄板の話である。ある程度なんでもできる人が、なんでもできるが故に退屈していて、ひょんなことでその「何か」に出会ってしまい、今までも「広く浅く」から「狭く深く」を目指していく、ビルディングロマン。

鉄板な話なので、細部が大事になってくるのだけど、細部にすでに神がいる状態。

渋谷ブルーな感じとか、それな、って感じ。

ライバルや先輩、同輩なども巻き込んでの話になるが、どうしてもステレオタイプになりがちのところ、うまくキャラ立てをしている感じ。書き割りではなく、そこに人がいる感じがいい。

こういう話って、下手すると安易に天才論になってしまいがちだし、また、フィクションだと作者以上の神はいないわけだから、下手な天才を出すと急にフィクション世界が壊れてしまう。

芸術の話だから、天才の話とは親和性が高いのだが、さて、ここからどうやってくるか。

高校生に戻った時のような、無限のパワーと葛藤が、丁寧に描かれていくような空気を感じるので、楽しみにしている。

なお、推しキャラは、美術部の先生です。

 

第一話の無料試し読み ↓

www.moae.jp