初のプレミアムナイトチケット。やっぱゆったりは、ええわぁ。
長くなったので3回に分けます。
国宝の金堂。もちろん今回は来ていませんが。
By 663highland - 投稿者自身(663highland氏) による作品, CC 表示 2.5, Link
東京国立博物館の公式サイト
プレミアムナイトチケットを購入した理由
一番の理由は、ゆっくりと鑑賞したかったから。
人気展であればなおさらなのだが、ひとがすし詰めでゆっくり鑑賞ができないのが苦痛だった。美術展に行くたびに有給休暇を取って行くなんて贅沢は、流石になかなかできない。
ということで300人限定というゆったりさに心を奪われて、初めてのプレミアムナイトチケット6,000円を購入。
普通の前売り券1,400円。価格差4,600円。さて、高いか安いか。
プレミアムナイト手順
受付前に、東京国立博物館に行きます。
18:00より前:通常のチケットを売っているところで、一旦、溜まります。
18:00ちょい前:受付時間くらいになると、係員の誘導に沿って、平成館に移動します。
入り口入って左側の、通常はカフェスペースのところで、もぎりがあります。
もぎりの時に、アンケートが渡され、すぐ右の大講堂に誘導されます。席は自由。
18:25くらい:今日のスケジュールの説明があります。
映画『空海 Ku-kai』の宣伝映像を見ます。
18:30:仁和寺の僧侶 執行の大石師による仁和寺の紹介講話(今回)
19:00 15分休憩
19:15 『阿・吽』作者おかざき真里さんと、仁和寺展書跡担当恵美さんの対談(+実際に『三十帖冊子』をみた感想:次回)
19:ご自由にご観覧(最終回)
帰る時に、半券と引き換えで図録と特別御朱印をいただく
仁和寺の僧侶のお話:執行大石師による
御室派の由来
宇多天皇が出家した時、仁和寺に建物(室)を建てて住んだ。天皇の室だから、「御室」になったとのこと。
実際、以下の門跡一覧は30世まで皇室関係者である。
ちなみにOMRONで有名な立石電機は、仁和寺の近くに創業の地があったので「御室→OMRO→OMRON」らしい。
仁和寺の場所
仁和寺といえば、徒然草第52段の『仁和寺にある法師』である。「先達はあらまほしき事かな」である。ので、仁和寺の法師に先達としてお話を聞くのであるが、仁和寺というお寺のことを全く知らなかったということにびっくりするほどである。
御室桜
桜の最盛期は4月中旬ごろ。応仁の乱で丸焼けになったが、その後で桜が植えられ、これがとても綺麗で桜の名所になっているとのこと。
お話によると、一本だけ、他の桜が散った後に咲く「泣き桜」があるらしく、なかなか風情があるようです。
仁和寺の由来など
仁和4年(888年)に創建されたので、仁和寺。
創建された時は宗派は特になかったが、初代門跡宇多天皇が、東寺との関係性から真言宗のお寺となった。
その後、応仁の乱で丸焼けになる。
御水尾天皇の次の明正天皇が、三代将軍家光の姪ということで、再興が行われた。
国宝である金堂は1613年に建立された旧皇居紫宸殿を家光が移築したもの。
詳しい歴史はこちら
仁和寺に関わる小話
- なぜ、空海の「三十帖冊子」が高野山ではなく仁和寺にあるかというと、空海が弘法大師という「大師」をいただくための運動を仁和寺がしていたため。
- 中宮徳子の安産祈願に、仁和寺が最強呪法である孔雀経を修法。生まれたのが、のちに三種の神器とともに瀬戸内海に沈む安徳帝である。
- 東京国立博物館がある上野公園に銅像もある小松宮彰仁親王。仁和寺第30世門跡で、明治15年に小松宮を名乗る前は仁和寺宮嘉彰親王と名乗っていた。明治維新で錦の御旗を掲げたのは、彼であり、そこで幕軍が「賊軍」となる転換点となった。
- もし第二次世界大戦で昭和天皇が戦犯になるようなことがあったら困るので、その時は仁和寺で出家していただこうという話が進んでいたことがある。
なかなか聞けないお話が聞けたので、なかなか楽しうございました。
大講堂も、右の肘掛の下から折りたたみ式の机が出てくるので、ノートも取りやすくよかったです。
参考:
「仁和寺を知る・学ぶ」