国立西洋美術館は超久しぶり。天井が高いし、絵もでかいし、引いて見るに最適。それなりに空いていたので、近づいたり遠くから全体を見たりと、いい感じで過ごせた。
ちょっと迷路っぽいので、順路を辿るのは面倒かも。そこは、流石に新しい国立新美術館に軍軍配があがる。移動に階段が多いのは、バリアフリー的に厳しいしね。
さて、プラド美術館展のチケットでそのまま入れるので、ついでに。
マーグ画廊と20世紀の画家たち―美術雑誌『デリエール・ル・ミロワール』を中心に
そしたら、シャガールとかジョルジュブラックとか、結構たくさんあって眼福でした。
好きだったのは、
13番 ジョアン・ミロ "絵画" / Joan Miró [Barcelona, 1893 - Palma de Mallorca, 1983] "Painting" (1953)
なんかよかった。初めて目にすると思うのだが。
カンディンスキーは私にとっては相変わらずわからないのでスルー。
シャガールは相変わらずの良さ。
通常展が強い。
展示物をプラド美術館展に合わしているのかわからないが、だいたい同世代のものが多かった。
ロダンの彫刻がいい
でも、私にとっては国立西洋美術館は、何と言ってもロダンの彫刻ですがね。国立西洋美術館って松方コレクションだということは知っていたが、結構ロダン作品がある。
国立西洋美術館の公式サイトの検索で、ロダン、彫刻で検索するとなんと58件!
2016のオルセー以来の地獄の門とか、カレーの市民とか、考える人とか。考える人って "The Thinker" っていうのね。"man thinking" とかと思っていたので、なんか印象が違う。
オーギュスト・ロダン ”私は美しい" / Auguste Rodin "I am Beautiful" (1885)
人生賛歌っすなぁ。でもこれ、「地獄の門」の一部を取り出したものらしいです。
そうだっけ、印象にないな。門は門という全体としてしか把握してないぞ。
オーギュスト・ロダン "地獄の門" / Auguste Rodin "La Porte de l'enfer / The Gates of Hell" (原型1917, 鋳造1930-33)
初めて上野公園にきて、国立西洋美術館を見た時の印象の一つがこれ。いつ何の展示を見に来たのか覚えていないけど。ただ、いつでも外に置いてあるから、逆に印象が薄れて来ていた。時は流れて、オルセー以来だから2年ぶりくらい。オルセーのは室内に置いてあるし、ブロンズでもないのです。これがオリジナルで、これをもとに、パリのロダン美術館、フィラデルフィアのロダン美術館と共に、上の国立西洋美術館の3つが作られているんですって、wikipediaによると。(他にもあるやつは、パリのロダン美術館のを元に作製されているので、上野のとは、姪-叔母の関係かな)
オルセーのは青銅ではなく、石と石膏なので白いのです。室内だけど天窓に近いところにあって綺麗でした。色が違うと印象がずいぶん違う。鋼の錬金術師の「真理の門」は、これからインスパイアされているに違いないと思っている。
確かに「私は美しい」が、右端、高さは考える人のところに埋まってますね。男性の背中が主に見えてます。
考える人よりも先に覚えたかも、カレーの市民。
横浜美術館のNude展の "The Kiss / Le baiser" とも繋がるね。
なお、調べたら、今は展示していないけれど、青銅版の「接吻」は、国立西洋美術館が持っている。
ポール・シニャック《サン=トロペの港》/ Paul Signac [Paris, 1863 - Paris, 1935]
The Port of Saint-Tropez
あと、ビュールレ展でも展示があったシニャックがあって嬉しかった。
1901年頃 油彩・カンヴァス:131cm×161.5cm
ビュールレ展ではあまり気にしなかったが、ヴァン・ゴッホとまではいかぬまでも、厚塗りなんですね。塗った絵の具の影が映るくらいの。
国立西洋美術館青柳館長インタビューでも触れられていますね:
天井の高さとか好きなんよね。あと、シャルルドゴールの第1ターミナル的なラストセンチュリーモダン感。
通常展だけ行ってもいいなあ。うまく探すとギャラリートークもあるようだし。
満足満足。