徒歩キャンで、山梨県のキャンプ場に、お泊まり。最高でした。
泊まった場所
泊まったのは、PONDキャンプ場。
道の駅はくしゅうから、徒歩で30分くらい、坂を上がったところにある、小さなキャンプ場。
はくしゅうは、サントリーの白州蒸溜所のある、あの山梨県北杜市白州町。空気も水も美味しかった。
大好きな日本酒の七賢を作っている山梨銘醸も白州にある。
選んだ理由
は、
ご家族、カップル、デュオキャンプ、ソロキャンプ限定!
森の中で静かなキャンプをお愉しみください
というコンセプトから。
なんかあったら、ガンガン注意しにいくので、遠慮なく言ってください、という、とにかく静かに過ごすためのキャンプ場。
ワイワイも嫌いではないのだが、今はそういう気分ではないので、落ち着いた感じの初キャンプにしたかったです。
準備
初のお泊まりキャンプなので、持ち物選びは難航した。
徒歩だから持てる量に限りがある。必須のものは決まるとして、「念の為」をどこまでとるのかは、初キャンプの身としては、削っていいのか悪いのか、判断が難しい。
必須のものを決める=コンセプトを決める
焚き火セット:デイキャンプでは焚き火デビューしているのだが、夜暗くなってから焚き火がしたいというのは、今回の大きな理由なので外せない。
料理セット:その焚き火で料理がしたいので、マルチグリドル、コッヘル、バーナーなどは欠かせない。軽量化のために、食材は道の駅で購入。
睡眠系:テント、寝袋は外せない。ただ、朝、どれくらい冷えるのか感覚がよくわからなかった。グランドシート、インフレーターマット、寝袋は必須として、電気毛布をどうするか、最後まで迷った。入れることにした。暑いのは、寝袋をはだければいいが、寒いのは着こんでも寒い。風邪をひいては意味がないので。テントは小さいので、コットは入らないから、最初から候補から外れている。
あとは天気予報と睨めっこ。特に、最低気温と雨。前週まで雨予報だったが、ギリギリで雨予報が回避されたので、えいやっと雨具系はほとんど外す。
パッキング
道の駅からは、なだらかな上り坂だとわかっていたので、海外出張にずっと使っていたスーツケースを持っていくことにした。もう20年モノなので、壊れても惜しくないし、丈夫。特にホイールが大きくて安定しているし、多少の雨もへっちゃら。
DODのキャンパーのコロコーロほど長くはないので、大きいテントのポールはギリギリ入らないのが玉に瑕。
このスーツケースに、ナンガの寝袋や、焚き火台、焚き火風防、薪割り斧や料理ナイフなど刃物系などすぐに手に取る必要がないものを入れる。(すぐ取り出せるところに刃物があると、職務質問されたりするとめんどくさいので)
自分の着替えは、自分のバックパックに入れる。シティ用なので、容量もそんなにないし、腰で持つタイプではない。背中と肩紐のクッションは大きめでいいのだが。
テント泊を考えると、ハイキング用の50L超えのバックパック欲しいなあ。
行程初日
家から、道の駅はくしゅうまで
当日は朝から快晴!
チェックインまで焦りたくないので、早めに道の駅について、併設のレストランで昼食をとって、一息ついてから余裕を持って歩いていくことから逆算。
朝二番のバスに乗って最寄駅、駅から乗り継いで、新宿。新宿から特急に乗って甲府。甲府でローカル線で韮崎。韮崎からバス。特にバスは2時間に一本とかそういうレベルなので、余裕を持たねばえらいことになる。徒歩キャンパーの宿命である。
韮崎からのバスは面白かった。なんせ、地名に馴染みがない。韮崎から出るバスの最終目的地は下教来石下。読めん。「しもきょうらいし しも」と読む。地名にほとんど、上下がついていて、京都っぽい。
ほとんど貸切のまま、到着。
道の駅はくしゅうにて
道の駅はくしゅうで、ご飯を食べて買い物。
ここのお野菜がとても美味しそう。フランクフルトも豊富。お酒も、北杜市の七賢がメインだが、ワインも色々。一回見ておいて、食堂に。
食堂では、天丼をいただく。野菜の味が濃くて美味しい。
ビールが欲しくなったが、我慢。
キャンプ場まで
食材を買ってから、長い道を上っていく。握力が死にそうである。アルプスの稜線がとてもくっきり見えて眼福。あんなに綺麗だったら、そりゃ「そこに山があるから」になるわなあ。
チェックインと、第一印象
小さいキャンプ場が散在しているので多少迷いそうになったが、なんとかチェックイン。とても親切なオーナーさん達で、「気が合わなかったら小さいキャンプ場だと即死」と思っていた懸念が払拭される。
すでに結構チェックインされている方もいる(もしかしたら連泊かもしれないが)
案内を受けた。なんと言ってもトイレが綺麗なのが嬉しい。10代の時の山小屋は、トイレ酷かったので、そういう恐怖感があった。払拭払拭。
テントサイトは、川縁。
木立の中にあり、川のせせらぎが気持ちが良い。
メゾネットのように、平らなところ、斜めのところ、平らなところ、という3つに分かれる構造。これだと確かに大きめのテントを張ると斜めるから難しいのがわかる。サイト自体は広いんだけどね。
サイト内デザインと、設営
ちょっと休んでからテントを張る。
休みだから地ビールを飲む。八ヶ岳 Green IPA/ Blue Pale Aleをいただく。
道の駅で買ったのだけど、とても美味しかった。
テントは、隣のサイトと隣接する方に建てる。テントの横にグランドシートを敷いて、そこをリビングとする。テントはデイキャンプで張ったことがあるので、設営は特に問題なし。地面もそんなに硬くないので、付属のペグで問題なかった。風も木立のおかげか強くないので、ペグ打ちも最低限で済ませた。
反対側はサイトがなく、薪割り用の台もあったので、そちらを、オープンエアダイニングキッチンとする。
焚き火準備
今回のメインイベントで、ここを選んだ理由の一つであるスウェーデントーチも設置。
小さい方にしたので、料理はできないが、純粋に焚き火として楽しむのだ。そのまま焚き火すると、下の方が木として燃え残るので、最後はうまく焼けるようなコツも教えていただいた。とても親切なことに、コールマンの焚き火台も貸してもらえたので、使い心地を試すことができる。
薪は、一つのバスケットに、針葉樹と広葉樹を自分の目で見て選び放題。
これは嬉しい。何が嬉しいって、どれくらいの量を燃やすものか、感覚が掴めないものだから、針葉樹と広葉樹をひと束ずつ買っていいのかどうか、よくわからないから。まあ、余ったら返すのが礼儀だと思っているのだけれど、どうせならちょうど良く使い切りたいものね。
お散歩
設営後のお散歩。川のせせらぎ
リバーサイト(River 3) だったので、川のせせらぎが美しい。
川縁に降りることができるので、歩いていく。階段が設えてある。
なんと言っても新緑が美しい。瑞々しく、滴るような若葉。そこにたんぽぽなど。
川は底も横も人造。昔はおそらく大雨になると暴れたのだろうと思われる。
小さなダムもあり、そこの裏に入れるらしいが、それまでに濡れそうだったので、入らなかった。夏だと入ってもいいかなあ。天然水ウォータースライダーもあったし。
薪割り
薪割り斧を買ったので、これのデビュー戦。
気持ちよく割れる。そう、薪は切るのではなく、割るのだ。
斧なので、刃が肉厚だから、割りやすい。これは、ナイフの勝る利点だね。
簡単にフェザースティック作りも試してみる。刃が鋭いので、簡単にできる、と思ったら、力を込めすぎて、スティックに残らない。これは練習が必要だね。
針葉樹は、前もデイキャンプで割っていたので勝手を知っていた。広葉樹は、本当に硬い。ただし、木の繊維に沿って刃を当ててやれば、それほど難しくはない。
コツがだんだんわかってきたのだが、薪割りは、筋肉でやっちゃダメね。遠心力と当てる角度の問題。遠心力は、肘から曲げて叩くのではなく、肩とか背中とかから叩く感じにすると、肘から指よりも、肩や背中から指の方が長いので、モーメントが強い。また、力で振り下ろすというより、バトニングする刃の背に上から落とすのを邪魔しない感じでやると、変な力が入らない。当てる時は、地面に対して鉛直方向に入るようにすると、力が全部伝わる感じ。ぱかーーーーんと、軽い音を立てて割けて飛ぶ。飛ばしすぎないように注意するくらい。
お風呂
温泉が近くにある。スーパー銭湯的な感じ。
キャンプ地で優待券をもらって行く。途中にもキャンプ場があるのだけど、どこも素敵だなあ。バイク+ソロサイトとかかっこよ。
ちょっと迷いながらも到着。
外風呂もあり、赤い色の温泉に浸かる。温度は40度を切るくらいで、そんなに熱くはない。しかし、塩のおかげでとても温まる。何時間も浸かれるくらいの感じ。鱗雲を見ながら、ゆっくりのんびり。
温泉を出たら、信玄餅ソフト。うまうま。白玉というかきな粉餅は美味しい。
ソフトはトルコアイスのように伸びる感じで楽しい。
帰ってきたら、流石に暗くなってきていた。
ご飯!
今回は、ガスではなく焚き火での料理をする。マルチグリドルで調理。焚き火台は鹿番長で。
マルチグリドルに、道の駅で買った茎ブロッコリーとフルーツトマトをおく。真ん中にフランクフルトを置いて、炒め煮な感じ。調味料は少しのサラダ油とお塩のみ。
フランクフルトの塩味で結構いけた。油はもっと少なくても良かったので、追い野菜をした。
北杜ワインとよく合った。北杜ワインは、葡萄がカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローというボルドーでよくあるパターン。マスカットベリーAはあまり得意ではないので、これを選んだが、大正解。
濃い野菜やフランクフルトの味にも負けず、美味しかったです。
運動とお風呂の後だから、アルコールが回る回るw
スエーデントーチも残り1/3くらいのところで、薪を投入。一番下まで灰にして、目一杯楽しむ。やはり、夜の焚き火は美しい。
心残りは、雲があったので、星が見えなかったこと。
本当は「星が降るような」という定型句のごとく綺麗な空だったのだろうに。ま、次だな。
翌朝
寒さで目が覚める。電気毛布を持ってきていたのに、電源を入れるのを、酔っていて忘れている。残念。つけるとぬくぬく。
エアポンプで膨らませるインフレータマットを持って行ったのだが、シュラフから滑って落ちてしまうので、あまり活かせなかった。
春とはいえ、山梨の山の中なので、気温は想定よりも下がっていた。
これは経験せねばわからないな。次からはもうちょっと暖房をしないと。
起きて、トイレ。
キャンプ地というか山小屋は、ポットん系しか経験がないので、水洗で臭いもないトイレは、とても嬉しい。
寒いので、朝飯の前に、焚き火をする。ぬくもる。
朝ごはんは、スパニッシュオムレツ的な何かになった。自動炊飯のご飯と合わせて、うまうま。
荷物詰めるのが難しく、コーヒーセットがなかったので、次回はリベンジだな。
焚き火は、広葉樹が残っていたが、全部燃やす。気持ちいい。
来た時よりも美しく、丁寧に(二日酔いだから、多少残ったかも)して、撤収。
帰りは荷物を持ってはいたが、下りなので楽々。体感的には1/10の時間で降りる。
道の駅で、お土産など購入と時間調整。
数時間に一度のバスに乗って、韮崎まで。
買ったはいいが飲めなかった七賢を飲みながら、ゆっくりと新宿まで。
その後、来たみちと逆順で帰る。帰っても、日が沈んでいないのは、とても素敵。
洗い物などして、写真で後夜祭もして、楽しくおしまい。