ダム広場に立つ王宮は、昔オランダ王家が住んでいた王宮とは言っても、現在はハーグ在住。このためアムステルダムの王宮は一般公開されている。
The Central Hall of the Palace
一番の大広間、
入って真正面の上側には、地球を背負うアトラス
大理石の床には世界地図
部屋の数々
名画の数々がこんな感じで飾られていたのかなと思いを馳せる。
その他
王宮からダム広場を眺める
ダム広場に立つ王宮は、昔オランダ王家が住んでいた王宮とは言っても、現在はハーグ在住。このためアムステルダムの王宮は一般公開されている。
一番の大広間、
入って真正面の上側には、地球を背負うアトラス
大理石の床には世界地図
名画の数々がこんな感じで飾られていたのかなと思いを馳せる。
王宮からダム広場を眺める
クラーナハ、前に上野に来ていたのだが、見られなかったのだよなあと思っていると。
奇跡のように旗が絡まるという。(ちなみによく見ると、最初の写真の左側に旗が見えます)
エルミタージュ 美術館アムステルダム別館の開館10周年特別展 "Treasury!" をやっていたのだ。
会場内は、白と金と木目というシンプルな三色で格調高い感じで良かったです。エルミタージュ美術館の本館も行ってみたいなあ。ルーブルと一緒であそこも宮殿。日本だと三の丸尚蔵館になるのかな、王族皇族の建物がそのまま美術館って。赤坂迎賓館は建物が芸術品だし美術品もあるのだけど、美術館という感じではないし。
"Treasury!"は、サンクトペテルブルクにある本館から全時代のものを割と満遍なく借りてくるという、ある意味「エルミタージュ 美術館の逸品展」的なオールスター展示でした。
ちなみにここも、バーコードを機械改札で見せて入る方式。荷物などもクロークへ。
いきなり最初にクラナッハ。
Child Christ helds bread and apple in his hands. / Lucas Cranach ルカス・クラナッハ 1530年代。
2017年のエルミタージュ展で来日していたらしいのだが、私は今回が初見。幼子キリストの表情が可愛い。
ルーベンスの弟子のアンソニー・ヴァン・ダイク/Anthony van Dyck作品もあった。
という有名作もいいんですが、 帰国してから気づいたのだが、コンセプトは「比較」で、東西、新古いろんな角度での比較をしている。
エルミタージュ美術館が洋の東西のはざまにいたからこそのコンセプトだそうな。
例えば。
ルーブルにあるレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ / Monna Lisa』は有名ですが(流石にこれは来ていませんが)
By レオナルド・ダ・ヴィンチ - Musée du Louvre, パブリック・ドメイン, Link
弟子のサライ/Salaìことジャン・ジャコモ・カプロッティ/Gian Giacomo Caprottiが描いた模写とされるものがありました。
そのほかにも、肖像画比較や
笑ったのが
これ、美しいんですが、解説文に「濡れTシャツグラビアの原点」的なことが書いてあったこと。そう言われるとそうにしか見えないじゃないか! キューレーターの一言って怖い。
歩き回っていて疲れていたのですが、楽しかったです。
正確にいうと、間にMOCO美術館がある。
チケットの購入はオンラインでのみ可能で、直接現地に行っても買えません。また、レンブラント特別展と同じく、どのタイムスロットで入るかも予約します。
自分がチケットを取った時は、アムステルダム国立美術館よりもファンゴッホ美術館の方が埋まっていました。なので「このためだけにアムステルダムに行く」くらいの心算の方が良いかもしれません。
価格は25ユーロなので、アムステルダム国立美術館よりちょっと高い。それだけ人気があるってことでしょうね。特別展は同じチケットで入れます。
ちなみに別館は、黒川紀章設計。曲線が特徴的な建物で、特別展に使われます。本館と別館は地下で繋がっていて、繋がっているところは、お土産やさんです。
なお、このお土産屋さんは、めちゃくちゃ物欲をそそるので、お覚悟。
外に並び、バーコードがあるチケットをリーダーに通して、一旦地下一階へ降ります。
そこから0階、1階と階を上がるようにできています。
フロアプランはこちらからダウンロード可能なので、事前に見ておくと良いかもしれません。
https://www.vangoghmuseum.nl/en/plan-your-visit/floor-plan
0階は、自画像と年表、つまり全体像を簡単に見せるところと、希望があればオーディオガイドを借りられるところ。
本格的な展示は1階から。
同世代で交流があったシニャックやスーラと同じモチーフで描いた絵が並べられていたりすると、まだファンゴッホがファンゴッホになっていない時代の凡庸さがよくわかる。
By {{Creator:}} - Van Gogh Museum, Public Domain, Link
ファンゴッホ自体、いろんな作家と交友があり、その関係図もありました。上記スーラの絵のように近しい人の作品も収蔵展示されているので、立体的に理解しやすいかと。
あと、必ずでてくる弟のテオの話とか。
私見では1887年から画風がファンゴッホになってくる。厚く力強い塗り方、実際の色にとらわれない色。
By Vincent van Gogh - Van Gogh Museum, Public Domain, Link
まだよくある油絵って感じですが。
By Vincent van Gogh - NAGCV0l1eJoL7A at Google Cultural Institute, zoom level maximum, Public Domain, Link
ファンゴッホっぽくなってきた!
これも飾ってあった。初めて見たが、浮世絵の平面的なものとは違い、塗り方もあって遠近感がすごかった。
By Vincent van Gogh - 2wF6nM1fOWEp8Q at Google Cultural Institute, zoom level maximum, Public Domain, Link
By Ando Hiroshige - PAFEe4QeeBnqpw at Google Cultural Institute, zoom level maximum, Public Domain, Link
これを見ると、模写というよりも別作品ですね。
By Vincent van Gogh - Van Gogh Museum, Public Domain, Link
これはビュールレコレクションで見たやつだ。と思ったら、ほぼ同じアングルでタッチなど違いますね。
『種まく人』1850年。模写の元になったらミレーのもの
By ジャン=フランソワ・ミレー - LgE5YAcQ5OqmZA at Google Cultural Institute maximum zoom level, パブリック・ドメイン, Link
1888年の12月に有名な耳削ぎがあります。
当時の様子を日付順に克明に表したコーナーもありました。
By Vincent van Gogh - hwEGmsM-FoHAwA at Google Cultural Institute, zoom level maximum, Public Domain, Link
これは説明不要なひまわり。黄色という色とタッチの猛々しさと静謐さが同時に来る感じ。動いていると思えば激しく動いているし、静かだと思えば静かに佇む。見るものの心によって見方が変わってしまう、なんともいえない作品。
By Vincent van Gogh - dAFXSL9sZ1ulDw at Google Cultural Institute maximum zoom level, Public Domain, Link
個人的には、ファンゴッホらしくないけどらしいという変な思いで見ていた作品。
ひたすらに静謐で、短調の美しい小品という感じ(絵自体はけっこう大きい)
花びらの表現の大胆さと細やかさ。背景色の美しさが合間って、なんどもなんども見返してしまいました。
By Vincent van Gogh - http://www.southern.net/wm/paint/auth/gogh/fields/gogh.threatening-skies.jpg Source description: http://www.southern.net/wm/paint/auth/gogh/fields/, Public Domain, Link
これも面白い作品で、遠くから見ると静かな麦畑風景。田園の豊かな自然という感じ。
近づくとタッチの荒々しさとカラスがなんとも不穏な感じ。なんとでも見える多面性。
ファンゴッホの絵は、なんとなく名前ですごーいと思っていても今ひとつ理解しづらいところがありました。しかし、年代別に並べて変化を見ていくと、その良さというか、辛さというか、悲しさというか、祈りというか、情熱というか、いろんな強い感情が混じり合ってそれが絵に出てきているんだという感じを持ちました。情に訴えかけるというか。
ファンゴッホだけまとめて見ると、そういうところがわかるというか、その不思議さを強く知ることができて、とてもよかったです。
著名作品だとあと、Starry Nightを見たいところです。MoMAか。
By Vincent van Gogh - bgEuwDxel93-Pg at Google Cultural Institute, zoom level maximum, Public Domain, Link
MoMAの公式で、どうやってファンゴッホがこれを描いたのか解説しているので貼っておきます。
How artists capture environments | Modern Art & Ideas
階段を上がって "Great Hall" から "Gallery of Honour" を通って、
ここのステンドグラスが素敵。
4種だったかな。
別のもの。右下はレンブラントですね。
通常は Rembrandtの"The Jewish Bride" はここにあるようですが、特別展行き。
By レンブラント・ファン・レイン - Web Gallery of Art: Image Info about artwork, パブリック・ドメイン, Link
By Jan Asselijn - www.rijksmuseum.nl : Home : Info, CC0, Link
とにかく良い。この躍動感!
そんなに大きくないの。こんなもの。フェルメールよりもちょっと大きいくらい。
「大阪でやっている『フェルメール展』に2019年の2月16日から5月12日まで貸し出してるよ」
はい、すれ違いました。あれば、こんな感じ↓
By ヨハネス・フェルメール - http://www.rijksmuseum.nl/collectie/SK-A-1595, パブリック・ドメイン, Link
By ヨハネス・フェルメール - The Yorck Project (2002年) 10.000 Meisterwerke der Malerei (DVD-ROM)、distributed by DIRECTMEDIA Publishing GmbH. ISBN: 3936122202., パブリック・ドメイン, Link
『フェルメール展』では上の方に置いてありましたが、ここではほぼ正対する感じで置いてあったので、嬉しいです。正対してじっと観れるしかも写真も撮れるというのは嬉しかった。高級感は『フェルメール展』の方がありましたが。
By ヨハネス・フェルメール - 不明, パブリック・ドメイン, Link
これは小さくてというのもあるけど、真剣に恋文を読む感じがかわいらしかった。
By ヨハネス・フェルメール - YAGJRuPz8yVuRQ at Google Cultural Institute, zoom level maximum, パブリック・ドメイン, Link
二つだけ現存するフェルメールの風景画の一つ。
もう一つは、オランダのデン・ハーグにあるマウリッツハイス美術館に。
アムステルダムから電車で一時間くらいだったらしい。行けばよかった。『真珠の首飾りの女』もそこで展示されているようで。
By ヨハネス・フェルメール - 不明, パブリック・ドメイン, Link
By フェルディナント・ボル - Web Gallery of Art: Image Info about artwork, パブリック・ドメイン, Link
犬かわいい。作者のBolはレンブラントの弟子。確かにそれっぽい。
"Our Guest From Antwerp" ということで、ベルギーのアントワープ王立美術館からルーベンスが来ていました。
By ピーテル・パウル・ルーベンス - Web Gallery of Art: Image Info about artwork, パブリック・ドメイン, Link
ルーベンス工房でも上のやつだ。肌のハリといい、視線といい、みんなが何を思っているか表情だけでわかる感じ。
題材は「聖トマスの懐疑」なので、「あの方の手に釘の跡を見、この指を釘跡に入れてみなければ、また、この手をそのわき腹に入れてみなければ、わたしは決して信じない」という懐疑を持ったトマスが、キリストに見せてもらって改心するところ。3枚絵の真ん中が『聖トマスの懐疑』で、左右は、当時のアントワープ市長のRockox夫妻。
『聖トマスの懐疑』というとカラヴァッジォが有名ですね。 1600年ごろ。
By ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ - [1], パブリック・ドメイン, Link
By Lucas van Leyden - Museum De Lakenhal, Public Domain, Link
右の悪魔たちが、なんかボスっぽい。拡大してみる。
ヒエロニムス・ボスぽいと思うんだけどなあ。ボスが亡くなるのが16世紀初頭なので、影響を受けていても不思議じゃない。
もちろん『夜警』は大人気
絶景でございました。
流石に殿堂なので、すごい作品ばかりでしたね。
通常展でもこの豪華さは、いやー、すごい。語彙力がなくなるくらいすごい。
フロアへの生き方がわかりづらいのと、収蔵点数が少ないので、ちょっと難関。
しかし、Yves Saint LaurentのMondorianがみれたのは大収穫。
By Yves Saint Laurent (photographed by Grey Geezer) - Own work, CC BY-SA 4.0, Link
Tate Modernでモンドリアンをみて、ぜひドレスの方もみてみたかったので。
モンドリアンを見たいと思ったきっかけの映画
今回初めて知ったが、背面はこうなっている。
他にも面白いものはあって、
Gerhard von Graevenitzの "3 Vertikale streifen" という抽象画とか、 Marlene Dumasの"The Last Supper" とか。
本物の飛行機も展示してあるので、楽しいですよ。複葉機のFK23 Bantam。