cafe de nimben

見たものと、読んだもの

2017-01-01から1年間の記事一覧

ブログのデザインを変えた

あんまり細かく変えようとするとドツボにハマるので、基本的なデザインは使わせてもらいつつ、ここだけは変えたいというところは変え、それ以外はちょっと目を瞑るという現実路線で。 テーマの変更 シンプルなレスポンシブデザインに今更したかったので、今…

Netflixがスポンサーの『2017年一番良かった《映画・ドラマ・アニメ》に応募してみる

今年一番良かった、ではなく、Netflixでみて良かったものベスト3。 セデックバレ:ひとつの文明が滅んでいく姿をじっくりと見ることができたので。(リアル『アバター』という声があるが、そちらは未見) House of Cards:安定の。 幼女戦記:第二次大戦のヨ…

2017年、美術展振り返り

今年は日本で日本のものを楽しめた、という良い年でありました。 今年の日本モノは、何と言っても運慶と快慶の大回顧展を見ることができたというのが大きいです。仏像はずっと好きではあったのだけど、きちんと見たことはなかった。今回、ひとまとめにして見…

ダグ・リーマン『オール ユー ニード イズ キル』2014米国

これはいいハリウッド化。 www.youtube.com 映画館では未見。主人公がトムクルーズになったのを知って、ハリウッド大作的な変な改変がされているに違いないという偏見による。 小畑健によるコミカライズ版を読んでいるが、主人公が若者であるところがよかっ…

オ・スンウク『無頼漢 渇いた罪』2015韓国

韓国映画をあまり見る機会がないせいか、異世界感がある。 似たような顔、似たような湿気、似たような部屋。 読めない文字、聞き取れない言葉、そしてリアルな暴力。 www.youtube.com 暴力シーンが、痛い。イタいじゃなくて、痛い。 もちろん暴力シーンは映…

興福寺中金堂再建記念特別展『運慶』@東京国立博物館平成館

素晴らしかったのは、間違いない unkei2017.jp 運慶 vs 快慶 運慶と快慶は日本史でワンセットで習う。 ことし(2017年)の春に、奈良で快慶展をみた nimben.hatenablog.com 快慶には、阿弥陀如来を作り続けた静謐な木造彫刻職人という感覚を持った。 運慶に…

国立新美術館『安藤忠雄展 挑戦』(行きたいところ)

人生とは挑戦なんですよ。 youtu.be サントリーの佐治敬三さんが、お前は面白いやっちゃと。青春を生きる見本になれ、と言われました。 青春とは20代30代の歳を言うのではなくって、70代でも80代でも目標を持って、自分に何ができるか、社会に何ができるかと…

高橋慶太郎『ヨルムンガンド』サンデーGXコミックス(全11巻完結)

最初、なんで『ヨルムンガンド』なのかわからなかったのだが、読み終えると確かにヨルムンガンドですね。 [まとめ買い] ヨルムンガンド(サンデーGXコミックス) 作者: 高橋慶太郎 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る この本の表裏には 五つの陸…

石塚真一『BLUE GIANT』ビッグコミックス(全10巻/完結)

猫のシーンが好きだ 。 3巻で、猫が雪の中まっすぐに「ひと目もくれず」歩いていく姿が描いてある。 [まとめ買い] BLUE GIANT(ビッグコミックス) 作者: 石塚真一 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 無音の雪の中、自分が目指す方向をじっと…

見るかも> "Loving Vincent"『ゴッホ〜最期の手紙〜』 / 油絵アニメ

まずは予告編を。 LOVING VINCENT Trailer (2017) 日本語版予告編 www.youtube.com ゴッホタッチの絵がアニメとして動いている。 ほぅ、フォトショップでレタッチするとこうなるのかな、と思ったら、本当に油絵で描いているらしい。 www.youtube.com 公式ペ…

山口つばさ『ブルーピリオド』月刊アフタヌーン連載中

最近のアフタヌーンの中でのお気に入りが、山口つばさ『ブルーピリオド』だ。 afternoon.moae.jp ある種、鉄板の話である。ある程度なんでもできる人が、なんでもできるが故に退屈していて、ひょんなことでその「何か」に出会ってしまい、今までも「広く浅く…

劇団☆新感線『髑髏城の七人』途中経過、花鳥風

髑髏城の七人のIHIステージアラウンド東京での、花鳥風月極の前半三つを見終えたので、とりあえずここまでのまとめ。 キャストの違い シーズン 捨之介 天魔王 蘭兵衛 極楽大夫 兵庫 二郎衛門 贋鉄斎 花 小栗旬 成河 山本耕史 りょう 青木崇高 近藤芳正 古田…

水野仁輔『幻の黒船カレーを追え』小学館2017(kindle版)

これは幻の黒船カレーを追った、旅行記である。 追うのだから、物語の駆動は「見つかったか」「見つからなかったか」の試行錯誤の積み重ねだ。ミステリーで、「誰が殺したのか」「なぜ殺したのか」を軸に物語を駆動させるのと同じである。 これはしかし、ヘ…

国立新美術館開館10周年 ジャコメッティ展 @国立新美術館

ホムンクルスクリエーターとしてのジャコメッティ 作家の意図とは違うことは、館内の説明文でもわかるのだけれど、もうそのように見えてしまうものは、私一人の勝手な感想として以下を持ち続けることにする。 私にとっては、あれは泥人形なのだ。ホムンクル…

オースン・スコット・カード『エンダーのゲーム』新訳版 ハヤカワ文庫SF

エンダーは、果たして幸せになったのだろうか。 エンダーのゲーム〔新訳版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者: オースン・スコット・カード,田中一江 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2013/11/08 メディア: ペーパーバック この商品を含むブログ (22件) を見る…

りょかち『インカメ越しのネット世界』幻冬舎Plus+ 2017

エモい(褒め言葉) http://logmi.jp/216705 インカメ越しのネット世界 (幻冬舎plus+) 作者: りょかち 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2017/05/26 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る これが、マーケット的に正しい分析なのかどうかはわから…

三池崇史『藁の楯』2013

まずは設定の勝利。 「この男を殺してください。御礼に10億円差し上げます」 『藁の楯 わらのたて』予告 誰も(仲間さえも!)が10億円に目が眩んで殺そうとする人の見える中、標的となった異常殺人者を東京まで護送する任務をえた警察官たちの物語。 基本的…

「ベルギー 奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」渋谷Bunkamura

作家の個展と言う見方も楽しいのだが、時間軸で見てみるってのもなかなか乙なものだと思った。超有名作はそんなにないのだが、流れが面白い。 www.youtube.com www.bunkamura.co.jp 現代→15世紀→時間軸に沿ってそのまま現代へ、と言う流れ。 ブリューゲル「…

Hozier "Take me to church" 2014

歌詞ってのはそもそも音に乗せないといけないものだから、散文よりも無理をするので、わかりにくいものだ。 しかも、色々と隠喩とか宗教的背景があるとかすれば、特にね。 歌詞を理解しないと、なぜセルゲイがこの曲に入れ込んで、最後の踊りの曲にしたいの…

スティーブン・カンター『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』2016 英米

19歳と言う史上最年少で英国ロイヤル・バレエ団の男性プリンシパルになったセルゲイ・ポルーニン/Sergei Poluninの半生記をドキュメンタリーで。 www.youtube.com 惹句に関してはオリジナルが一番かっこいい。 "I didn't choose ballet, it's who I am" / 私…

デミアン・チャゼル『セッション/Whiplash』2014年アメリカ

最初にこの映画の報を聞いたときは、見るのに体力が必要そうだったので回避した。 Whiplash TRAILER 1 (2014) - J.K. Simmons, Miles Teller Movie HD いい意味で小さい物語で、かつ変にまとまっていなくてよかった。 ちょっといっちゃっている音楽教師を演…

ウェイ・ダーション『セデック・バレ』2011(台湾)

1930年に日本統治下の台湾で起きた霧社事件をベースにした台湾映画。 セデック・バレ 第一部:太陽旗/第二部:虹の橋【豪華版 3枚組】 [Blu-ray] 出版社/メーカー: マクザム 発売日: 2013/10/31 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (10件) を見る 映像が…

仁義と義理と『侠骨一代』(1967)と『ジャッカル』(1997)

法的には許されないことを、超法規的に許したり、制裁したり。 それに喝采したり溜飲を下げたりするのって、どう言う心理が働くんだろうね。 侠骨一代 [DVD] 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) 発売日: 2015/04/08 メディア: DVD この商品を含むブ…

ブリューゲル「バベルの塔」展(東京都美術館)

多分小学生の頃からドキドキしてみていた「バベルの塔」を生で見ることができて面白かった。 下調べをしていた時は、なんでボスがかなりフィーチャーされているのかよくわからなかったのだが、きちんと流れに沿って見て見ると、必要だと言うことがわかってよ…

奈良国立博物館の「なら仏像館」は良いぞ

何も特別展の快慶展だけが良い、というわけではない。地下を通っていける「なら仏像館」は飛鳥時代から鎌倉時代までの仏像が網羅されていて楽しいです。 www.narahaku.go.jp 前菜として、地下道で基礎を学ぶ 名品展 珠玉の仏たち 気になった仏像 部屋の中で…

新潮社『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ』

快作いや、怪作か。 普段触れることのない、鳥類学者の知られざる日常を軽妙な文体で語りあげる。 鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。 作者: 川上和人 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/05/12 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る …

興福寺で阿修羅像を見る

なんかおっかけみたいになっているが、また阿修羅像を見てしまった。 奈良に来てしまったら、お会いしないとしょうがないよね! しかし、興福寺国宝館は耐震工事のため休館! しかしっ! 阿修羅天平乾漆群像展 東金堂の薬師如来 その他雑感 (追記) 阿修羅天…

緑豊かな春日大社で癒される

空気感が伊勢神宮にとても近く、巨木原始林が醸し出す神域の濃さにノックアウトされた 水谷神社ルートで御本殿へ 御本殿と特別参拝 若宮十五社参り 一の鳥居からの正規ルート 水谷神社ルートで御本殿へ 東大寺経由で春日大社に行ったため、一の鳥居からとい…

東大寺で仏像を見上げる

博物館で快慶を見たら、その足で東大寺南大門にいき、仁王像を見るのだ。途中で鹿のフンを踏んだり、人力車に「リムジン乗りませんか」と声をかけられるが、そんなものは気にしない。 東大寺南大門金剛力士像 東大寺大仏殿 二月堂三月堂 手向山八幡宮 東大寺…

5K Retinaの威力をkindleで知る

撤回する。 雑誌を幾度かkindle for macで試し読みをして、やはり向いていないと思っていた。 そう判断していた時のiMacは1080ではあるもののretinaではない。大きさも21インチ。 今は27インチで5Kだ。 読める。読めるぞ。おしゃれ雑誌の小さい文字が。(pps…