冒頭だけで500,000,000点。どうぞ、頭を空にして映画館へ。IMAXで視聴。
迫力ですわ。まず、絵と音。
現役海軍トップパイロットが操縦するF-18にIMAXカメラをのせて撮影*1なので。IMAXのスクリーンとサウンドで楽しむのに最適なので、映画館にGo!
縦軸が、トム・クルーズ演じるマーヴェリックが、トップガンの教官として戻り、実現不可能なミッションに挑み、成功するという話。みんなが「無理じゃん」というのを成功させるというストレートなプログラムピクチャとして成功している。(疑似)家族愛がサブテーマ。
細かいところを突っ込もうとすれば可能だけど、いいじゃん、ブラッカイマー製作なんだから。絵と音で140分楽しみましょう。
私は、冒頭に "Danger Zone" が流れただけで優勝、という感じでした。
出てきた航空機
P-51 "Mustang/ マスタング"
第二次世界大戦で活躍した戦闘機。トム・クルーズが自身で所有しているもの。*2
これって、日本で例えると、零戦を中井貴一が持っていて撮影に使ったもの、くらいの感じだから、すごいね。
SR-72 "Dark Star/ダークスター"
架空の航空機。SR-72自体は極超音速「無人」航空機として開発中なので、本当にあの形をしているかどうかはわからない。しかし、製造元のエンジニアの協力があるようなので、まるっきり嘘ではないらしい。モックアップは実物大で作ったらしい。*3 見た目はSR-71によく似ている。
F/A-18 "Super Hornet/スーパーホーネット"
原型は1983年運用開始の現役戦闘攻撃機 (Hornet)。第四世代ジェット戦闘機。前作の『トップガン』は1986年公開なので、当時バリバリの最新鋭機。今回マーヴェリックで出ているのは、その後継のスーパーホーネットで、第4.5世代機。運用開始は1999年。今でも現役。
Su-57? 敵国第五世代機
「ならずもの国家」と、架空敵国なので、よくわからないが、一応、Su-57ということにしよう。
F-14Tom Cat
これも第四世代機だが、1974年配備2006年退役。『トップガン』の主力戦闘機なので、これを出さぬわけにはいかんでしょう。(米海軍艦載機としては、F-14 > F/A-18 ホーネット > スーパーホーネット、の順)
第五世代ジェット戦闘機と云うと、世代って何?
第一世代:1940-50年代(第二次世界大戦末期から朝鮮戦争あたり)。亜音速。第二次世界大戦の独: Me262が世界初実戦配備機。
第二世代:1950−60年代(ベトナム戦争あたりまで)。超音速。米F-100など。
第三世代:1960-70年代 (ベトナム戦争あたりから)。第二世代+マルチロール、電波ホーミングミサイル対応、夜間戦闘。近接戦闘(ドッグファイト)を廃し、超音速で視界の外からミサイルで撃ち合うやり方の頂点。米F4 Phantom/ファントムII*4や、ベレンコ・ソ連中尉亡命事件のMiG25など。
第四世代:1980-2000年代(湾岸戦争など)。ベトナム戦争で、米国第3世代機がソ連第二世代機にドッグファイトに持ち込まれて負けることがわかった。このため、第3世代機にドッグファイト機能を再び充実させ、操縦などの電子化を発展させた。米F-14 Tom Cat("Top Gun" といえばこの機体だ)や、F-15 Eagleが代表的。
第4.5世代機:第四世代に、第五世代の性能を一部足したもの
第五世代:2000年代から。第四世代に、センサーフュージョン、ステレス性などを付与。センサーフュージョン (Sensor Fusion) とは、センサー (Sensor) を機体内だけでなく、データリンクで繋いだ先の物も含んで、複数のものを重ね合わせて (Fusion) させて使う。もはや、戦闘機単体での戦闘では無くなる。代表機は、米国: F-22, F-35、露国:Su-57。
第六世代:構想段階。長距離兵器やセンサーにより、ドッグファイトの機会が減ることが予想されることに対応する。AIなどによる、無人戦闘も視野に入る*5
冒頭の、SR-72ダークスターによる有人マッハ10試験の中止は、この辺りのコンセプトからと思われる。