今年をトップ3+1で、振り返り。
今年は、なんと言ってもアムステルダム にいって修復直前の『夜警』をアムステルダム 国立美術館で見たのと、そのお隣のファンゴッホ美術館に行ったというのが、最大のハイライト。
アムステルダム国立美術館の記事が大量にあるということでテンションの高さが伺えて、恥ずかしくもある。
Top 1: アムステルダム国立美術館
By Rembrandt - http://hdl.handle.net/10934/RM0001.COLLECT.5216, Public Domain, Link
中でも通常展でもある 2F Gallery of Honour の凄さが。
オランダといえばフェルメールでもあるので、前年秋に日本でフェルメール展を見てから行ったというのは流れ的にもよかった。美術展にいろいろ行くと、単純にその展示会だけではなく、その作家の流れであったり、時代の流れであったりというものも糸のように繋がって見えてきて、それが面白い。セルフキューレーション的な。
Top 2: ファンゴッホ美術館もよかった。
作家としての彼の流れを知ることができたのもよかったし、私が知らなかった名作、『花咲くアーモンド』(1890年 サンレミ時代) を見ることができたのが嬉しかった。
By Vincent van Gogh - dAFXSL9sZ1ulDw at Google Cultural Institute maximum zoom level, Public Domain, Link
Top 3: クリムト展
『ユディトI』などの妖艶さ。金とぼんやりとした薄暗がりに浮かぶ人の心理の不確かさ。『ベートーヴェン・フリーズ』は、ウイーンに行ったら本物体験できるのかしら。
番外: IWM London
美術展ではないのだけれど、キューレーションデザインというものの大事さを思い知ったのが、帝国戦争博物館。
地下から時系列で階をあがって行き、最後は現代かと思いきや、ホロコーストに戻って終わるとか。第一次世界大戦という、「世界大戦」に初めて参加した泥沼具合の見せ方のメリハリと、第二次世界大戦に行く前に、モータリゼーションについて語るとか。
その他
記事化していないものもあったので、順不同で。
東寺展
年初に言っていた通り、『東寺展』に行けた。お客さんが写真やフラッシュはダメと言っているのにやっちゃってるところが、とても残念だった。このため体験としてはTop3からは外したくなった。いやーな感じを思い出してしまうので。
展示会としてはとてもよくって、なんと言っても立体曼荼羅の中を回遊できるのは、夢見ごこちだった。
ヨシダナギ写真展 HEROES 2019
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000356.000031382.html
主にアフリカだったのだけど、アイヌのビジュアルも。レタッチしまくって彩度も上がりすぎているので、本来は私は嫌いなタイプの絵作りなのだが、元の素材の力が強いので、そういう好き嫌いを超越して入ってくる感じ。
塩田千春展
三国志展
推し関羽。
横山光輝の原画もあったりと、小学生時代からのファンだったので、楽しかった。
美術品ではないが、この矢の雨のビジュアルは迫力あったなあ。映画だと『レッドクリフ』や『グリーンデスティニー』?
正倉院展
螺鈿って美しい。国宝のコピーを正確に作っていく過程のビデオも素晴らしかった。技術の伝道。経年でしか得られない美しさもあるんだなあとも。エレキギターの磁力が、最初から弱かったらダメで、経年劣化で弱くなるからこその良い音、的な。
同時開催だった『文化財よ、永遠に』展がよかった。修復の過程を見せてもらうのと、あとは過去の修正をオリジナルに戻すような修正などなど。仏像は1000年前のとか平気で存在するので、地味でもメンテナンスがどんなに大事かを見せつけてくれる。
https://www.tnm.jp/modules/rblog/index.php/1/category/105/
こちらはその時の通常展の千手観音様と四天王。
来年も良い美術品と出会うことができますように。