レンブラントシリーズ書き終えたので、そのほかのアムステルダムを。
ここからはアムステルダム国立美術館の通常展について9回で書きます。収蔵品が多くて長くなってしまった。
ヨーロッパ式なので、地上階=0階、1階、2階という表現になる。日本だとこれで1−3階ですね。紛らわしくなるので、この項では現地に合わせて、0-2階ということにします。
"All the Rembrandts" をやっていたのは0階のExhibitionsのあたりのはず。その隣が、アジアパビリオン。0階表示だけど、ちょっと半地下な感じ。
半地下と言ってもうまく採光されて白く明るい部屋にある。アジアと言ってもインド以東の仏像系がメイン。コーナーとしてはそんなに大きくない。
光がたっぷり入る部屋で、白と直線を基調としたインテリアで仏像が展示されるのはとても清潔な感じで良いですね。
触れる距離で360度回って見られるのは本当に楽しい。自然採光ですし。(当然ながら触らないし触ってはいけない)
海外の仏像などの説明が好き。私のような初心者にぴったりな基本的なことが書いてあるので。
ポーズからは如意輪観音のように見えるがどの観音であるか定かではない。説明文をなるべく直訳すると、
観音
中国、山西省、12世紀
こちらが仏教の神である観音。観音は、危険に晒されている人々の救世主。岩のうえで瞑想している様子を表す像。伝説によると、彼は、幻想と無常のシンボルである水に映る月に瞑想をしている様子で見つかった。この顔の表情とポーズは、心の中の平安と集中を秘めている。
写真には撮っていませんが、アムステルダム国立美術館の主要な作品には、A4かA3くらいのラミネートされた紙に、見所を説明したものが複数枚、置いてあります。これもオランダ語と英語の両対応。こういうのいいなあ。日本の美術館ほど混んでいないからできるのかも?
いい表情。13−14世紀中国。
明らかに東大寺南大門の阿吽像の影響が感じられる。
人が少ないので、真ん中に阿弥陀様を置いて、こんな写真を撮ってみたり。
最大の謎が、こちらの作品。
ほの暗い白壁に静謐に佇む、屏風。白に金だと金閣寺に雪が積もった様子を思い出します。
作者が "Kawamata Koho (1891-1955)" とあるのですが、調べてもわからないのです。
川俣正は検索で引っかかりますが、明らかに生きている時代が違うので別人。
いい作品で類作みてみたいのだが、んー、なぜだ。
インド以東で紀元前から現代までという大雑把なくくりではありますが、まとまっていて良いかもです。残念ながら空いているので、じっくり閲覧できますし、おすすめです。
#流石に、東京国立博物館の東洋館と比べてはいけない。規模が違いすぎる。
#日本にあるオランダ専門の美術館ってあるんですかね。ざっとGoogleしてみましたが、見当たらず。
# 写真を見返してみると、どうやら0階はほとんど見逃している模様。部屋でいうと0.1-0.6という1100-1600のオランダ芸術と、0.7-0.13のSpecial Collections ですね。ちょっと残念すぎる。
# と言っても、トーハク全部見たことがあるか、とか言われるとないわけで。国立美術館規模のものを初見で全部見ろというのは、事前計画的にも当日的にもキャパが足りなくてしょうがないですわね。まあ、これを防ぐために有料ツアーに申し込むというのがあるのだが、それをすると好きなものの前に居座って堪能するという、私としては本来的な鑑賞ができなくなる。となるとトレードオフとしてしょうがなかった、ということにしよう!