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見たものと、読んだもの

アベツカサ/山田鐘人『葬送のフリーレン』(8巻。続刊中)

文章としてはとても明瞭なのに、意味が全く取れない、ということを経験したことはないだろうか?

 

第一巻からは、1000年以上生きるエルフと100年も生きない人間との寿命の差がもたらす(ディス)コミュニケーションが描かれている。

それはもちろん、種族の差だけではなく、キャラクターの性格の差でもあるのだが、この8巻では、神話の時代から生き続けるエルフで、大魔法使いであるゼーリエとの話で、一旦このトピックは終わるように見える。

 

それに加えて、魔族と人間との(ディス)コミュニケーションとしても描き始めている。

魔族とは同じ言葉を喋っているように感じても、分かり合えないということは、二巻の第14話で、すでに記述がある。

フリーレンが

お前達魔族は人の声真似をするだけの、言葉の通じない猛獣だ。

と言っていて、そしてそれが残念ながら正しいことが描かれている。

ここら辺は、ギリギリを攻めていくなあ。

害意や悪意があるかどうかがわからないが、言葉を話す魔族に対して、予防的先制攻撃を仕掛けることは是とされるのか、というのは、すごく難しい問いだと思うので。

次巻ないし次々巻でこの件、決着をつけるのかもしれないが、ハラハラしながら楽しみたい。