cafe de nimben

見たものと、読んだもの

芸術は、不要不急か?

前日の記事を書くために『彼方のアストラ』を再読していた。この作品では、9名の少年少女が宇宙の果てに飛ばされて、宇宙船で帰ってくるお話なのだが、この閉じ込められ方は、ロックダウンに似ている。そこで皆が病気になって気力も尽きようとしているときに、歌の力で癒されるという描写がある。

 

スティーブン・キングも言っている

 If you think artists are useless, try to spend your quarantine without music, books, poems, movies, and paintings.

もし芸術家に価値がないと思うなら、この検疫/隔離を、音楽、本、詩、映画や絵画なしで過ごそうとしてみればいい。

 

少なくとも私にとっては、COVID-19の苛立ちを煽る様な報道などを見て自分で自分を苦しめるよりも、それから離れて芸術に触れることが、心の拠り所になっている。

 

実際の博物館や美術館に行けないのはちょっと辛いけど、楽しめるものを楽しんでいきたい。

ラテン語の警句やことわざ

前々回の『アド・アストラ -スキピオハンニバル-』の題名のもとになる "Ad Astra Per Aspera" って見たことある気がすると思ったら、『彼方のアストラ』の第二話で、アストラ号の名前の由来になった言葉だった。

彼方のアストラ コミック 全5巻 セット

彼方のアストラ コミック 全5巻 セット

  • 発売日: 2018/02/02
  • メディア: コミック
 

twitterか何かで知った、王道の宇宙SF少年漫画だ。 去年だったかな、アニメにもなったみたい。そちらは未見だが、これは面白いのでおすすめだ。伏線が色々回収されるので、感想はとても書きづらいので書いていないけど。

ちなみに、"Ad Astra Per Aspera" > 直訳 >  "to the stars through difficulties" > 「困難を越えて星へ」

ということで、映画をみていると、たまにラテン語の警句、格言、ことわざが出てくるので、ちょっとまとめてみたい。

「来た見た勝った/ Veni, Vidi, Vici」とか「賽は投げられた / Alea iacta est」はラテン語としてはあんまり使われない気がするので外した。

 

『いまを生きる』/ Dead Poet Society


"Carpe diem. Seize the day." - Dead Poets Society

もう亡くなってしまったロビン・ウイリアムス / Robin Williams が主演の1989年のアメリカ映画。オスカーの脚本賞受賞作品。

日本語題名の『いまを生きる』は、この中でロビン演じる教師が死せる詩人の会(=Dead Poet Society。英語の題名ですね)という同好会でいう言葉の一つ、"Seize the day" から来ている。これは、ラテン語の "Carpe Diem" からの英語直訳。日本語直訳だと、「詰め、今日の花を」

紀元前1世紀の古代ローマの詩人ホラティウスQuintus Horatius Flaccus の詩の一節。

Tu ne quaesieris, scire nefas, quem mihi, quem tibi
finem di dederint, Leuconoe, nec Babylonios
temptaris numeros. ut melius, quidquid erit pati,
seu pluris hiemes seu tribuit Iuppiter ultimam,
quae nunc oppositis debilitat pumicibus mare
Tyrrhenum: sapias, uina liques, et spatio breui
spem longam reseces. dum loquimur, fugerit inuida
aetas. carpe diem quam minimum credula postero.

ラテン語には不案内なので最後の一文が、元ネタ。意訳すると「まだ来てもいない明日のことに思い煩うことなく、今日この一日だけの花を摘むのだ」という感じ。

マインドフルネスの思想に似ている、というか元ネタ。ホラティウスエピクロスの快楽主義の影響にあると言われている。快楽主義と言っても、明日の辛いことは忘れて、今日はぱぁーっとやろうぜ、という意味ではない。アタラクシア/Ataraxiaという心の平穏があれば、外界の有象無象に影響されることなく生きていけるのだ、というお話。

日本だと禅とか清貧とか、なんかそういう感じ。古代ローマ人鎌倉時代禅宗が似たところにいるというのは、なかなか面白い。

ほぼ同じ意味で使われるのが "Nunc Est Bibendum" = now is the time to drink.同じくホラティウスの詩の一節。こっちは「いいから飲もうぜ」的なように感じてしまうけれど。

意味的には死生観にも繋がるので、Memento Mori / 死を思え になる。ほぼそのままのタイトルの映画といえば、クリストファー ・ノーランの出世作メメント』(2000)


🎥 MEMENTO (2000) | Full Movie Trailer in HD | 1080p

でもこれ、 メメントモリとはちょっと違う気もするんだけど。

 

似た様なことを過去に書いていたのを忘れていた(汗

nimben.hatenablog.com

 

 

汝平和を欲さば、戦への備えをせよ / Si Vis Pacem, Para Bellum

アクション映画が好きな人なら聞いたことがあるであろう、NATO軍の標準弾丸 9x19mm パラベラム弾の元ネタ。パラベラム弾って1901年の設計で、第一次世界大戦後主にヨーロッパ各国でパラベラム弾を使った銃が正式採用され始め、いまだに使われている。

1938年にドイツ国防軍の制式拳銃となった、というよりもルパン三世が使っていると言ったほうがいいのかな、ワルサーP.38が使っているのが、この弾丸。

もちろん他にも『007 Spectre』でジェームス・ボンドや『ダイハード』の2以降でもよく出てくるオーストリアグロック/Glock社の自動拳銃で使われる。

この "Si Vis Pacem, Para Bellum" という言葉のオリジナルは厳密には不明だが、AD4世紀ごろのローマ帝国軍事学者フラウィウス・ウェゲティウス・レナトゥス(Flavius Vegetius Renatus)の『軍事論』の一節とされる。

 

脱線:

しかし、NATOメートル法で、アメリカはマイル・インチ法なので、数字の意味が変わって面白いというか辛いというか。

9x19パラベラムといえば、口径9mm、薬莢長19mmのパラベラム弾と分かるが、例えばコルトガバメントの.45ACPと言われると、口径0.45インチ、薬莢長は書いていないが22.8mm、Automatic Colt Pistol (=ACP) と、比較するのに一手間かかる。ちなみにACPは元々の45口径コルトのレボルバーモデル用の32.6mmものを自動拳銃用に薬莢長を詰めた物。

メールなどで使う言葉

略語系でよく出てくるイメージ。よく使うのもあれば、ちょっと気取った様に思われるのもある。あと、数学の証明問題とか。

% = per cento (イタリア語 ) = per centum (ラテン語) = 100あたり = パーセント

これを知っていると、PPMはMは数だからMillionっぽいと推測できれば、100万分の1と分かる。(ちなみに Parts Per Millionだから、最初のPは難しい)

ちなみに、アメックスのカードに影絵出てくるのは百人隊長。英語でCenturion(センチュリオン)、ラテン語でケントゥリオ/ Centurio。ローマ軍のひとつの単位百人隊(実際にはばらつきがあるが80名程度)の指揮官である。百をHundredとだけ理解しているとわかりづらいがラテン語で100をCentumと知っていると、世紀Centuryもこの仲間だなとか分かるので、知っておくと便利。

CV =curriculum vitae = resume = 履歴書

VS = Versus = 対 

e.g. = exempli gratia = for example = 例えば

i.e. = id est = That is = すなわち 

etc = et cetera = and so forth = その他。エトセトラ。

Curriculum vitaeと発音している人は聞いたことはない。egもieも同様。基本的に書き言葉の話ですね。

 

vice versa = with position turned = 逆もまた同様に

de facto = by deed = the way things really are = デファクト、事実上の

この二つは、言いもし、書きもする。割とよく使われる。

ちなみに「デファクトスタンダード / 事実上の標準」があるのなら、事実上でない標準ってあるのか、といえば、あります。あんまり使われないけれど "de jure / デジュレないしデジュール" という「法令上の」という言い方がある。例えば、こんな感じ。

If Japan chose to legally establish English as the de jure national language, English could be the language used nationwide, especially for governmental environments, but the de facto national language would remain Japanese.

もし日本が英語を法制上の公用語にしたら、英語は日本中、特に政府系では使われる様になるが、事実上標準は日本語のままだろう。

普通は「標準」とだけ使えばいいので、あえて「法制上の」を付けないといけないとすると、それが空文になったときというのが行間に出てしまいますね。

 

ちなみに、英語の手紙の文末につけるRSVPはRépondez s'il vous plaît = Response if you please = お返事願いますなので、ラテン語ではありません。

 

どっとはらい。 

 

 

久しぶりの『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』

ヱヴァンゲリヲン新劇場版序破Qが、YouTubeで五月三日までの期間限定無料公開をやっていたので、久々に見る。最終話となるはずの物が今年六月に公開予定(コロナのせいで未定になった)だったので、そのプロモーションの一環なんだろうなと思う。

面白かったのは、日本語字幕版も同時に公開されていること。早口だったり初見殺しで聞き取れない単語はたくさんあるから、これは親切だった。


【公式】ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 YOU CAN (NOT) REDO.

序は、ほぼテレビ版通りで、映像がすごくきれいになったやつ。

破は、ファーストシーンから今まで出たことのないキャラが出てくるものの、大筋は同じのもの。

Qは、今までとは全く別の世界。破の最後についてくる予告編の映像は一切使われず、そのあとの世界。いわゆる0.5話みたいな感じで、作ってくれてもいいんやで?

 

Qが公開されたのは2012年で、もう8年も前のことになる。ゴッドファーザーの2と3が16年空いているので、その半分だと思えば長くない、のか?

 

久しぶりに見たが、映像はやはりきれいだ。3DCGと2Dの差はわかりにくいし、照明などもよく考えられていて、無駄がない。

Qは、劇場に見にいって、なんじゃこれと思って、次のものを見るまでは評価しないと思って封印していたのだ。考えとしては Back to the Futureの2の評価を3を見終わるまで待つという感じ。

で、Qは、前回と全く別方向の感想を持った。「シンジくんに誰も何もきちんと説明しようとしていないのは、流石にかわいそうでしょ」というコミュニケーションエラーに対する憤りだった。前回は、ポカンとしすぎて、そこまで細かいところに頭を回せていなかった。説明されない情報量がとても多かったので。

14年も立って、自分の半分くらいの歳の人に、まるっきり説明せずに「ガキ」というのは、ちょっと酷くないですかね。

あと、今まではループ物だよ、と言っている人がいるのは知っていたけど、今一つそういう感じでは見ていなかったのだが、ようやくその意味がわかった感じ。カオルくん視点だとループものっぽいよねぇ。

 

新作。正式には「:||」と書いてあって、リピートマークなので、また新しいループが始まるということなのか、どうしたいんでしょうね。


シン・エヴァンゲリオン劇場版 特報2

漫画版

ついでに、漫画版も読み返した。Kindleなのでいつ読んだのかが分かるのが面白い。前回は2014年だった。

 結末の説明の納得感は、テレビ版、旧劇版よりも大きいので、こちらもおすすめ。

 

 

 

 

カガノミハチ『アド・アストラ -スキピオとハンニバル-』

タイトルはラテン語の Per aspera ad astra (Through hardships to the stars) という格言から。後のスキピオ・アフリカヌス (Scipio Africanus)が、カルタゴの名将ハンニバル・バルカ (Hannibal Barca) という困難に打ち克ち、ついには倒すという物語を、全13巻の漫画で綴るもの。

この二人の戦いはきちんと読んでみたかったので、とても楽しかった。

戦史上著名な、カンナエの戦い、ザマの戦いを絵としてみることができたので、非常にわかりやすかった。

マイナス点は、感情を持たない虚な雷神の子としてのハンニバルのエピソードが第一話で語られるのだが、これが背骨になりきれていない点。孤高の天才の悲しみというのにもちょっと惜しい。彼と戦いそして最後に勝つ大スキピオも、うまくやってはいると思うが、どうしてその歳で最高権力者を目指すのかという個人的な欲望というか動機が今一つわからなかったというところか。そこは、私の感受性の問題かもしれないのだが。

あと、かなりリアルだからこそ、触れて欲しかったのは、約20年、イタリア半島で戦ったハンニバルは、彼の軍隊は基本的には移動国家のようなもののはずで、そうなるとどういう運営をしていたのかという点。共和制ローマは、軍人は徴兵制で、植民地に移住してそこで退役して家族を持つということをやって国土を広めていった。ハンニバルは、カルタゴからの支援も特に受けているように見えないし(ローマに制海権を取られていたので、実際兵站をなんとかできたとも思えないし)、どうやっていろんなものを調達できていたのかが、今ひとつわからない。ガリア人も、自分の民族の土地から離れて、南イタリアにいたときって、どうしていたんだろうね?

まあそういうことを書き始めると、話の筋がずれるから、単純にハンニバルスキピオの戦いというところに焦点を絞るのは良かったと思うのだけれど。

ハンニバル・バルカ / Hannibal Barca

ハンニバルといえば、あらゆる映画でその名を馳せる。

ハンニバル・レクターといえば、『羊たちの沈黙』の天才博士のことだし、あだ名のハンニバルといえば『特攻野郎Aチーム』の大佐のことだ。

名前としては出てこないが『銀河英雄伝説』のローエングラム伯の登場シーンも、ハンニバルの登場を思わせる演出だし、まあ、何らかの引用には必ず出てくる。

名リーダーであり、あらゆる困難に打ち克ち、必ずミッションを完了する戦争の天才。

その元ネタが、ハンニバル・バルカ /Hannibal Barca。紀元前2−3世紀に活躍したカルタゴ(現チュニジア)の名将である。 

Hannibal Slodtz Louvre MR2093.jpg
Sébastien Slodtz (French, 1655–1726) - Jastrow (2006), パブリック・ドメイン, リンクによる

 

なぜ、彼は名将とされるのか。

それは、BC221年、イベリア半島東岸の現スペインはバレンシア州バレンシア県のサグント /Sagunto、当時のSaguntumから、アルプス山脈を越えて、BC218年、当時の世界一の大国の共和制ローマに攻め込み、約20年に渡って蹂躙するという第二次ポエニ戦争 (Second Punic War / Secundum Bellum Punicum) を率いた将軍だからだ。

 

Hannibal route of invasion.gif
Frank Martini. Cartographer, Department of History, United States Military Academy - The Department of History, United States Military Academy [1], CC 表示-継承 3.0, リンクによる

 

塩野七生ローマ人の物語』では、イタリアではいまだに子供にいい子にしていないとハンニバルがくるよ、と言って震え上がらせるという話が載っていたが、ちなみに、複数のイタリア人に聞いたところそんなことはなかった。ナマハゲ的な扱いのハンニバルはすでに御伽噺の世界かもしれない。

BC216年 カンナエの戦い/Battle of Cannae

戦史的には、カンナエの戦いでの包囲殲滅戦による大勝利が有名。

南イタリアカンナエで、ハンニバル軍50,000名、ローマ軍70,000名という大会戦。

数で勝るローマ軍が得意の重装歩兵で中央を押しているうちに、押しすぎさせられてしまい、両翼を騎兵が包んで、極度の密集状態を作り上げ、全方位から包囲殲滅した。これを絵で見ることができたのは、とても分かりやすかった。

 

以下が戦史的な説明図。

青がハンニバル軍、赤がローマ軍。ローマ軍が負けるようには見えませんね。

Battle of Cannae, 215 BC - Initial Roman attack.png
The Department of History, United States Military Academy - http://www.dean.usma.edu/history/web03/atlases/map%20home.htm, パブリック・ドメイン, リンクによる

これがこう囲まれると、どうしようもなくなる。長い剣、超密集。全方位敵。踏み潰されて圧死するものも出る。

Battle cannae destruction.png
Frank Martini. Cartographer, Department of History, United States Military Academy - The Department of History, United States Military Academy [1], パブリック・ドメイン, リンクによる

 

ローマ最大権力者である執政官は独裁を防ぐために毎年2名選出されているが、二人とも会戦に参加し、ルキウス・アエミリウス・パウルス/ Lucius Aemilius Paulus が戦死、もう一人のガイウス・テレンティウス・ウァロ/Gaius Terentius Varro が敗走。元老院の四分の一が戦死した。

The Death of Paulus Aemilius at the Battle of Cannae (Yale University Art Gallery scan).jpg
John Trumbull (1756-1843) - Yale University Art Gallery - The Death of Paulus Aemilius at the Battle of Cannae, パブリック・ドメイン, リンクによる

 

数でも、ハンニバルの損害5,700死傷に対し、ローマ軍60,000死傷。

数で劣る軍が、質量ともに勝る敵を打ち破るという、ドラマチックな話の一つ。

とはいえ、ローマ軍がもう一踏ん張りできて、中央突破できていれば、予備兵10,000名が後ろから強襲をかけていれば、逆包囲すら可能であったので、勝敗も損害も、全く逆になった可能性がある。あまりにも有名すぎてこれに習おうとして失敗するものも多数。

質量ともに大被害を受けたローマは、戦略的には、ここから篭城戦に入る。一つの戦いで戦略レベルをかえた戦いでもある。しかしながら、ハンニバルは、ここからは篭城するローマを落とせない。同盟都市の各個切り崩しもあまり成功しない。敵本国で無敵を誇りながら、今のナポリあたりに閉じ込められ、戦略的には勝ちきれないのだ。

スキピオ・アフリカヌス(大スキピオ) / Scipio Africanus

 敵将であるハンニバルに学び、ついにはザマの戦いで彼を破り、カルタゴを屈服させ、アフリカヌスの尊称を得たのが、大スキピオである。

Escipión africano.JPG
Miguel Hermoso Cuesta - 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

 

この漫画では、スキピオはBC218年のローマ市内から登場する。

その後、イベリア半島からローマに向かうカルタゴ軍を攻めようと、ローマとヒスパニアの中間地点であるマッシリア(現フランスのマルセイユ)に行軍し、ハンニバルはアルプス越えをしようとしているのではということに初めて気づく軍事の天才として描かれる。

敵であるハンニバルから学び、若さからの妬みでうまくローマからのバックアップを得られない中でも政略/戦略上の優位性を得ながら、戦術でも負けない軍を育成するという、まあちょっと出来過ぎな感じもするけれど。今だったら無双すぎてなろう小説と言われてもしょうがないかもしれない。

ガリア人よりも小柄なローマ人は、長い剣を捨てて短いグラディウスと盾ですばしこく動くことで密集戦での強さを発揮できるようになるというのは、発想の転換で面白かった。日本の戦国時代だととにかく長い槍持った方が勝ちくらいになるのにね。

BC202年 ザマの戦い/Battle of Zama

大スキピオの一番有名な勝利は、ザマの戦い。

Arista romano, battaglia di zama, 1570-1600 ca 01.JPG
I, Sailko, CC 表示-継承 3.0, リンクによる

 

ハンニバルの兵力 - 歩兵:58,000人、騎兵:6,000騎
スキピオの兵力 - 歩兵:34,000人、騎兵:8,700騎

これを、カンナエの戦いの逆で、数に勝るハンニバルを、スキピオが包囲殲滅してしまう。

中央の青がハンニバル (Annibale)、赤がスキピオ(Scipione)

Battaglia di Zama-piano di battaglia.png
DaniDF1995 - File:Battle of Zama-battleplan.png, CC 表示 3.0, リンクによる

0. 戦象をカルタゴ軍がローマ中央に突撃させるが、ローマ軍が受け流し、無効化する。

1. 両翼のローマ騎兵が、カルタゴ軍を追跡し戦場から離れる

2. 中央のローマ軍団が、カルタゴ軍 (Mercenari/傭兵、Cittadini/市民、Annibale/ハンニバル本軍) を攻撃 

3. ローマ軍団が、中央を押し込み、1で離脱していた騎兵がカルタゴ軍の後ろから攻め込み、包囲を完成する 

 

この勝利によって救国の英雄としてアフリカヌスの尊称を得る大スキピオであるが、後年はその名を恣にしすぎて、大カトーに主導権を握られ、政治の舞台から降りていく。 

 

 

 

 

 

せっかくなのでオンラインの美術館を訪ねてみる:トーハク編

コロナなんかに負けないぜ!

ということで、国立博物館を含め、3月15日くらいまで休館のところが多いので、オンラインでみてみるという試みをしてみる。

 

トーハクブログを初め、学芸員のかたが色々と記事を書いているので、とても面白い。特別展のページは割とすぐなくなってしまうのだが、ブログの記事は残っている。

打ち切りに負けず、『出雲と大和』展を体験する

今回、心ならずも打ち切りになってしまった『出雲と大和』だが、これは次があるかどうかわからないです。今回は、島根県立古代出雲歴史博物館がリニューアル中で大量貸出(ほとんど全部きた感じレベルでした)だったので、そんなにある機会とはいえないので。とはいえ、その内容をトーハクブログからハイライトを読むことができるのです。 

www.tnm.jp

特別展の予習と復習:例えば鳥獣戯画

それだけではありません。

10年単位でみると、展示は割と巡るので、復習というよりも予習として利用するといいかもしれない。少なくとも2011年までは記事を遡ることができます。

もちろん特別展は、トーハクブログでハイライトが予告されることも多いので、ワクワクを先に貯めておくといいです。

先にハイライトをトーハクブログで読んでみる。

例えばこの夏2020年7月14日(火)~8月30日(日)の特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」の記事もありますし、

www.tnm.jp

過去の見所情報を参照する

2015年にもトーハクで鳥獣戯画展をやっていますが、その特別展の様子は残っています。ここをポータルとして、トーハクブログに飛ぶもよし。

www.tnm.jp

個人的には、鳥獣戯画もいいんですが、子犬が最高です。

ここから木彫りの狗児をみよ!

kosanji.com

ちなみに、2014年に行われた、修理後初の鳥獣戯画展@キョーハク

nimben.hatenablog.com

 

Google Arts & Culture で、トーハクの中を歩いてみる

そういうのでなくて、中身が見たい? ならばトーハクはGoogle Arts & Culture プロジェクトのパートナーなので、Google Street View として、バーチャルで中を歩ける。

artsandculture.google.com

このページの「ミュージアムビュー」というのがある。ここをクリックすると、正面玄関から入れます。ドアは閉まっているので面食らいますが、なぜか通過できます。

 

 

 

artsandculture.google.com