忙しいという字は、心(りっしんべん)を亡くすと書く。
心を亡くすと言っても、実際には死んでいない。脳みその稼働するためのパワーがなくなることだ。なくなると、あんまり複雑なことや、多くのことを考えるのは難しくなる。難しいなら、やれることは簡単なことに限られる。
ということで、ゆるキャン△だ。
なんと言っても、悪い人は出てこない。安全な世界で、誰かを脅かそうという人はいない。その中で、のほほんと、ゆっくりまったり、時が過ぎていく。
実写版もアニメ版もだが、そういう空気感があるので、特になんということもなく見ていられるのがありがたい。
実はキャンプは、多くの人がそうであるように、夏に、グループで、車でするものだと思っていた。冬に、ソロで、徒歩で行うものだとは考えていなかったのだ。
私がキャンプをしていたのは小学生とか中学生時代だったので、道具もいろいろ進化している。メスティンとか、吊り下げ型テントとか、まるっきり知らない単語でいっぱいだった。
実際にやってみたいなと実行に移したのは、昨年の秋口。キャンプというよりもチェアリング。海辺の公園の木陰で、ヘリノックスのチェアに座るというところから。
暑過ぎない時に、海を、遠くを見ながら風に揺られるというのは、新鮮な感動だった。
地べたの座るのではなく、椅子に座ってそれをするというのも、私には新しかったし、快適だった。
海辺では、テントやタープを張っている人もいた。そうすると、プライバシーが守れる。そうすると、買って試したくなる、という順序だ。
コロナが蔓延している時期でもあるので、なるべく人と離れたいとなると、このキャンプってやつは良い。
2年くらい前からそう思う人が増えて、キャンプブームになったらしいということはわかったが、流行るにはそれに見合う理由があるもんだなと、もうちょっと早く飛びつけば良かったと思った。