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見たものと、読んだもの

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2016年映画トップ3

今年映画館で観た映画は5本しかないので、トップ3を順位つけずに。 『この世界の片隅に』(映画館) 個人史的に別格。 徹底的に調べて作画していることが評判になっているけれど、それが目的でなく手段にしてあるところが、とてもよい。 nimben.hatenablog…

片渕須直『この世界の片隅に』/後追いで調べておもしろかったこと

GIGAZINEのインタビュー記事が充実している。以下時系列。 クラウドファンディングをしていた2015年5月。 gigazine.net 2016年11月11日、公開直前インタビュー。 gigazine.net 2016年11月12日の公開直後の講演 gigazine.net 『ブラックラグーン』は好きな漫…

片渕須直『この世界の片隅に』2016/原作:こうの史代

この映画を語るようなこたぁ、わしにゃぁ、ようせんのよ。 広島生まれ広島育ち、呉に親戚がいて、祖母とだいたい同じ世代のすずを、他の映画のような感じで、他人の物語としてみることができんけぇね。 この世界の片隅に コミック 全3巻完結セット (アクショ…

シン・ゴジラ 英語字幕版

飛行機の中で鑑賞。 画面が文字で一杯。さすがに読み切れない(笑) 平成明朝体で書かれる説明字幕は、スクリーンの左上に英文で書かれていた。かなり忠実。画面を写真に撮りたかったが、さすがに自重した。 会話部分を素直に字幕にするのは、無理があるので、…

新海誠『君の名は。』2016

『シン・ゴジラ』の興行成績を抜くのではという話をきき、え、そんなにいいのかとおもって、あわてて見にいった。 「君の名は。」予告 ジュブナイルファンタシーなので、高校大学生のデートムービーなのかな。 どこまで計算されていたのかわからないけれど、…

『シン・ゴジラ』の「ニッポン vs ゴジラ」考

時間との戦いをドライバーにして物語を駆動する物語として、ヤン・デ・ボン『スピード』(1994) がある。爆弾魔@デニス・ホッパー vs 正義の警官キアヌ・リーブスの名作だ。 スピード [Blu-ray] 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメン…

庵野秀明『シン・ゴジラ』2016(2回目) / 2D@IMAX

IMAXで見た。 ぼくは、4DXよりもIMAXのほうが好みだった。 でかい画面でみるのがサイコー 画面の大きさは正義 画面が大きいことと、音の解像度の高さ(と大きさ)。 ただ、もとは一般のものを変えたタイプのIMAXだったので、スクリーンの大きさは巨大とはい…

庵野秀明『シン・ゴジラ』2016

2016年のいま、日本人が映画館でみるべき映画。 サブタイトル通り、「日本対ゴジラ」であり「現実対虚構」の物語。 ゴジラシリーズの過去作、みてなくても大丈夫。現代日本に投げ込まれた異物を味わうだけなので、なるべく頭に事前情報を入れずにGo。 www.sh…

フィル・ロード&クリストファー・ミラー『LEGO ムービー』2014

不意打ちを食らった感じ。予想の斜め上をいく快作。 ストップモーションアニメとおもいきや実は3DCGだった以下の予告編を観よ。 The LEGO Movie - TV Spot 5 [HD] レゴは、ブロックをくっつけていろいろなものを作るあのレゴです。 シャワーの泡や、レーザー…

star wars day 特集

ダジャレではあるが、May the force / May the fourth ということで世界的に5月4日がstar wars day であるらしい。「"s" と "th" の発音は英語的に混同しないので」と言われていたんだけど、んなことないってことじゃんね。 昨年(2015年)にエピソード7が公…

ジャリル・レスペール『イヴ・サンローラン』(Yves Saint Laurent)2014

服を見る。 美術を見る。 天才の苦悩を見る。 9.6公開 映画『イヴ・サンローラン』予告編 私ですら知っている、フランスのハイブランドメゾン、イヴ・サンローランのブランド公認で、ブランドの名前であり創始者の伝記映画。 美しい、人 主演のピエール・ニ…

熊切和嘉『私の男』2014

「何したって、あれは私の全部だ」 これだけを描く映画。湿り気たっぷりなホラーだとおもう。 映画『私の男』予告編 流氷の街は、ひとの住める場所の果てという感じで、湿り気と死の匂いがする。 死の匂いがあるなか香り立つのはエロスと相場がきまっている…

三浦大輔『愛の渦』2014

ゲスいものを俯瞰的にスケッチすると何かが見えるような気がする。でもそれはやはり、その人のものであって、安易な一般化はゆるされない。 SEXをしに行くという、あからさまな話だからこそ。 第50回岸田國士戯曲賞(2006年)を受賞した一夜の乱交サークルでの…

JJエイブラムス『スターウォーズ フォースの覚醒』2015

初の4DX鑑賞。なので、映画の話と、4DXの話に分けて書く。 映画の話 悪くないが、SWには予想をいい方に裏切るということを期待するので、元々のハードルが高いからということもあり、ちょっと残念感があった。 Star Wars: The Force Awakens Trailer (Offici…

石井裕也『舟を編む』2013

地味な良作って感じの映画だった。 惹句が「マジメって、面白い。」だったのだが、実は地味で真面目な人を小馬鹿にする系なのかなと、公開当時にちょっとビビっていて未見だったのだが、よい方向に外れた。 舟を編む 発売日: 2013/11/26 メディア: Amazonビ…

二次元がいいか、三次元がいいか

『鑑定人と顔のない依頼者』のヴァージルの収集とかで、二次元を愛でるのってなんであんなに忌避されるんだろうか? いやね、『鑑定人と顔のない依頼者』のことを書くのにちょこまか資料を漁っていたら、ヴァージルは三次元の女に興味がなく、二次元の絵画の…

グザヴィエ・ジャノリ『偉大なるマルグリット』2015

実話から着想されたフィクション。1920年代フランス。大金持ちの貴族のマダム、マルグリットが慈善のサロンコンサートをトリを務めるシーンから始まる。 誰もがみんな知っている、しかし歌っている本人だけは知らない。彼女が音痴だということを。 www.youtu…

ジュゼッペ・トルナトーレ『鑑定士と顔のない依頼人』2013

『ニューシネマパラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレ監督作品。 先入観なくみるにはそろそろ良い時期ではなかろうか。 見た人と語り合いたい映画のひとつです。 私は最後はハッピーエンドだとおもっている派です。 映画『鑑定士と顔のない依頼人』予告編 …

2016年第88回アカデミー賞まとめ

自分用まとめ 受賞数降順。受賞数同数の時はノミネート数降順。 視界に入っていなかったのだけど楽しみなのは、ex machinaですね。 マッドマックス 怒りのデス・ロード(6受賞/10ノミネート) Oscars: ‘Mad Max: Fury Road’ Crew on What Led to Its Bel…

ギレルモ・デル・トロ『パシフィック・リム』2013

怪獣映画を金かけて作りました。単純に面白かった! 映画『パシフィック・リム』日本限定版予告編 この映画の脚本演出のコンセプトって、 見せたいアクションシーンがあって、それのかっこよさを絵で追求すること アクションシーンがうまく繋がるようにスト…

ベン・アフレック『アルゴ』2012

事実に基づいた映画とはいえ、『スティング』のようなコンゲーム的なものを予想していたが、裏切られた。でも、いい方に。 第85回オスカーの、作品賞、脚色賞、編集賞の三冠。 映画『アルゴ』予告編 イラン革命で逃げ出した在イランのアメリカ大使館員6名を…

デビッド・リーン『アラビアのロレンス』1962

砂漠の絵がきれい。とにかくきれい。これを見るだけでも価値あり! 神の慈悲も無慈悲も、この酷薄の太陽の下で繰り広げられる脇役に過ぎないかもしれない。公開時に映画館で見たかったねぇ。 内容は、全ては神のままに(it is written) という現状への諦めと…

ナンシー・マイヤーズ『マイ・インターン』2015

間違えてシニアをインターンとして雇ってしまったために起こるドタバタコメディだと思い込んでいたら、違ったw (大学四年生とお年寄りを混同して採用したのかと) ココロがちょっと傷んでいるときに見て、ちょっとほっとする映画だった。 ブルーレイ&DVD『…

ロン・ハワード『ラッシュ』2013

ニキ・ラウダと彼が唯一嫉妬したジェームズ・ハントの1976年のF1グランプリの話。 少年活劇漫画のごとく、ストレートなライバルストーリー ラッシュ/プライドと友情 スペシャル・エディション [Blu-ray] 出版社/メーカー: ポニーキャニオン 発売日: 2015/10/…

コーエン兄弟『ノーカントリー』2007

神話。理不尽で圧倒的な暴力と死、生きようとする若者、その光景を散々見てきて人生を降りていこうとする老人。「老人が住むような国ではない」という原題がすべてだとおもう。圧倒的な死を体現するハビエル・バルデムの演技を見るだけでも、元が取れた。 ノ…

『007 SPECTRE』2015

映画は絵だね。色々なところで大きなロケをし、普段は見られないような絵を見せる。それ以外に何がある? と言い切る映画。 007 スペクター 2枚組ブルーレイ&DVD(初回生産限定) [Blu-ray] 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・…

リドリー・スコット『オデッセイ』2015

火星ひとりぼっち。 俺は宇宙海賊。 火星でじゃがいも百姓をしているが、何か? ボスの音楽の趣味が最悪な件。 火星の人〔新版〕(上) (ハヤカワ文庫SF) 作者: アンディ・ウィアー,小野田和子 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2015/12/08 メディア: 文庫 …

大根仁『バクマン』2015

努力友情勝利。 暑苦しくなりすぎず書いてみた。 バクマン。Blu-ray 豪華版 出版社/メーカー: 東宝 発売日: 2016/04/20 メディア: Blu-ray この商品を含むブログ (1件) を見る あずきパートが弱く感じる。なぜ、ほとんど言葉も交わさないのに思いを一つにで…

偶有性と必然性(なんのことはない、映画をどう見るかというお話)

都内で『マッドマックス 怒りのデスロード』の再演がきまったりと、見逃した映画を映画館で見られる喜びに打ち震える。 とはいえ、その場で流れてきたものをなんとなく見るという喜びも捨て難い。 最近だと『ザ・ヤクザ』や『2ガンズ』なんかがそう。自分で…

シドニー・ポラック『ザ・ヤクザ』1975

これ、ブラックレインの元ネタの一つなんだろうな。 どっちも高倉健が出ている。ヤクザものである。一番近しいとおもうのは、日米の文化の差を良し悪しではなく事実として違うものだとして描いているところ。 ザ・ヤクザ [DVD] 出版社/メーカー: ワーナー・…